「ぎっくり腰」

この言葉をはじめて聞いたという方は

少ないと思います。

 

それだけ、知られている言葉ですが

これは医学的な病名ではありません。

 

 

 

外来でその話をすると

「えっ」と驚いた表情を

される方もおられます。

 

 

 

 

医学的には

「急性腰痛症」と言います。

 

 

 

 

 

言葉の通り

「ぎっくり腰」とは

急に起きた腰痛を指す言葉です。

 

 

急に起きる腰痛には、

さまざまな原因がありますが、

多くの原因は、

命にかかわるものではないのが

ほとんどです。

 

 

 

 

今回は、原因や予防のお話しではなく

その時するべき三つのことをお話しします。

 

 

 

 

すること三つとは、

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1.痛みが強い場合

痛みが楽になる姿勢をとる

 

2.痛みがあっても

できるだけ普段の生活をする

 

3.痛みがでた状況や経過を

自分の言葉で記録しておく

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です。

 

 

 

 

ぎっくり腰の

ほとんどの場合は

1ヶ月未満で自然に治ります。

 

なので、

まずは待つことが大事です。

 

 

とは言っても

当初は痛みが強い場合も

あります。

 

 

 

 

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1.痛みが強い場合

痛みが楽になる姿勢をとる

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ことで痛みがやわらぐ

ようにしてください。

 

 

 

 

もちろん

痛みがつらい場合には

痛み止めを飲む

コルセットをする

などの対応をすることも

大事なことですが、

絶対必要なことではありません。

 

 

そして、

ぎっくり腰が治るまで

待つことが大事です。

 

 

 

次に、

大事なことは

ぎっくり腰になっても

痛みが改善してくる間に

安静にする必要がない

ということです。

 

 

安静にしていても、

安静にしていなくても、

結果はかわらないという研究や

安静にしたほうが回復が

遅れたという研究があります。

 

 

なので、

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2.痛みがあっても

できるだけ普段の生活をする

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が重要です。

 

 

 

 

 

三つめは

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3.痛みがでた状況や経過を

自分の言葉で記録しておく

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です。

 

 

「状況や経過を記録する」のは

改善しない場合や悪くなった場合

医療機関を受診することになります。

 

 

そのときに大事なのです。

 

 

医師が、腰痛を調べるときに

一番重要なのは、何と思いますか?

 

X線でしょうか?

血液検査でしょうか?

診察内容でしょうか?

 

 

 

 

答えは、

発症の状況と経過です。

 

 

痛みが

いつから

どこが

どんなふうに

どんな時に

あるのか?

 

一緒に出た症状はあるか?

そしてそれは

どのように変化しているか?

などなど

 

このような情報が、

腰痛の原因を探るのに大事なのです。

 

 

医療用語はまったく必要ありません。

自分の言葉でいいので、

記録をつけておいてください。

 

 

そして、

その記録を持って

医療機関を受診してください。

 

 

 

 

「ぎっくり腰」かな?

と感じたら、ぜひ実践してください。

 

 

 

 

ご感想やご質問あれば、

ぜひコメントください。