医療とは

最近なんか体に力はいらないなぁ

あれっ、なんか筋肉はピクピクしてる・・


そう思って病院いけばさっそく検査入院。体に電気を流されていろいろ検査したところ告げられた病気はALS

なにそれ？いずれ動けなくなって、食べれなくなって、呼吸ができなくなって死んじゃうんですって

でも胃に穴あけてチューブつないで、首に穴あけてチューブつなげば呼吸も食事も機械でなんとかできるんです。動けないけど、意識はあって、管にたくさんつながれて、下の世話してもらいながら寿命まで生きれるんです。

さぁ、どうしますか？いまのうちにチューブつけてまで生きたいかどうか、決めてください。

まだ呼吸も食事もできるため自分がそうなるとは実感できません。


そんな状況に置かれた患者さんをもってます。
医者になっても治せないものがあります。
いつも様子を見に行くたびに自分は本当にALSなのか？まちがってないのか？ほかに治療法はないのか？と問われ、

逆に

呼吸器つけるか決めましたか？
と問うことしかできないふがいなさ。

こんな医療はいやだと指導医に話したら、治すことだけがほんとうに医療で、治らない人を診るのは医療ではないのかと問われました。

とりあえず僕は毎日顔を見に行って、他愛もない世間話と愚痴を聞いて、
息を切らして走るランナーに声をかける自転車に乗ったコーチのように寄り添って走っていきます。

それしかできませんから・・・。

ピエロですか!?

先日なぜHIV検査をしたかといいますと、彼女がクラミジア陽性で、それはおそらく僕からうつったものだということだからでした。
心当たりが全くないわけでもなかったので、僕はてっきりうつしてしまったと、猛省したんです。
ところが、今日以前出した尿検査の結果を聞きに行ったら、なんと陰性でした

普通喜ぶところですよね？

お医者さんにもおめでとうと言われましたが、

いや、そんなはずないです。僕は絶対陽性です。

しかし、結果はどうだ!?

今まで”性病男”と呼ばれ、貴重な休みになぜ病院に行かなければならないのか、検査費用払え！、貸した７万は返さないからね　などとさんざん罵倒されながら甘んじて反省し、謝り続けてました。

しかし、今日の結果をみると僕からうつったことにはならないということです。

まだ信じられません。あそこまで言うからには彼女には全く心当たりがないはずです。

この結果をどうとらえようか・・・。

彼女は僕と付き合う前からクラミジアだった
彼女がつきあっていう間に誰かと浮気した
僕の結果は偽陰性である
彼女の結果が偽陽性である
驚異的な免疫力で、僕は自然治癒していた
検体を扱う上でミスがあり、他人の結果だった

とんだピエロですね

HIV検査 その後

検査から一週間経ったので結果を聞きにいきました。
個室に入ると白衣をきた女性がなにやらシールをはったり、ハンコ押したり、目の前に結果を心配している僕をよそに焦らされました。しかし、表情からまぁ、陽性でこんな顔してないよなぁって感じでしたけど。

はい、こちらが結果です。

番号の横に（ー）

軽く合格発表を見る気持ちでした。

結果をみるとすぐに隣の部屋に案内されました。そこには胡散臭いじぃさんがいました。

何か質問とか聞きたいことある？

一応HIVのことはよく知っているつもりだったし、もう陽性ではなかったのでほっとしていたのもあって

いや、特にないです。

と言ったら大変なことになりました。

特にないだと！？

えらく機嫌を損ねてしまったようでした。

君は特になくて検査をうけたのか？

いや、クラミジアにかかったので一応・・・。

クラミジアはもはや100人の女性のうち30人が感染したことのある病気なんだよ。一方、HIVに感染している日本人女性は100人もいないんだよ。君はそれを知ってて検査をうけたのか？

はぁ。
（へぇ、意外と少ないんだな。ちょっと心配し過ぎたか。でも、一応検査してもいいんじゃんか、TERUも言ってるし）

その後10分ほど説教受けました。HIV検査は外国人、あるいは同性と性行為があった、あるいはそういう行為のあった人と性交渉をもったくらいのリスクファクターがなければ受ける意味はないのかな、と説教を聞きながら思いました。あとから思えば心配しすぎたとも思えますが、自分を知れたというのと、性行為に関して用心深くなったという意味で受けてよかったと思ってます。