きょうは午前中から音楽大行進の練習です。
 屋外で隊列行進の練習をするだろうとふんで、全身に日焼け止めをべったりと塗ってね。
 最近は天候がよくて、太陽がさんさん。 だから太陽は英語でSUNなのね。
 イマイチ・・・・・・。
 アラフォーに日焼けはキツイですよ。
 皮膚癌になってしまう。 癌と闘う医師が癌に冒されたら、笑えないから。
 うん?
 前言撤回。
 わたし子宮頸癌と卵巣癌をやってました。
 その上に皮膚癌までやってられるか。
 彼は胃癌に大腸癌、肺癌をやってます。
 1個だけわたしの勝ち。 わーい、ぱちぱちぱち。
 まあ、それはいいとして。

 だけどバトントワラーってすごいね。
 自分の身長の何倍も高くバトンを放り投げてその間に側転をして、落ちてきたバトンをキャッチするんだから。
 わたしにはムリ。 不器用だから。
 たぶん頭にゴツッ、だろう。
 佐橋看護師がすごいって。 身長の20倍も高く放り上げる・・・・・・20倍は言いすぎでした。
 そもそも側転ができるのって尊敬に値するよ。
 うんちにはできない。
 運動音痴だよ。 違うことを想像しないでね。
 
 めでたく音も固まりました。 100点満点。
 よく、100点満点の150点とか言うけど、ありえないでしょ。 日本語として正しくないからね。
 美しい国日本の言葉としては禁止しないと。
 美しい国の人、最近は一言発言するたびに株価がずりずり下落していってるみたいだけど、大変だね。
 夢ばかりを語っても、内容がないんだから仕方ないか。
 
 わたしたちのバンドは夢を語らない。
 あるのは常に現実だけ。
 すぐそこにある現実。
 約4kmの沿道が私たちを待っているだけ。
 遠藤の期待にこたえられるか、裏切ってしまうか。

 木管楽器の話題は、当日の天候。
 リードという葦でできたへらのようなものを振動させることによって音が出るんだけど、こいつが天候には異常に敏感でほんのわずかな湿気だあっても音が出ないし、カラカラ乾燥状態だと、息を入れるだけでぱきっと割れてしまう。
 だから木管パートはみんないろいろなコンディションに合わせて、既製品のリードを自分で削る。 リードナイフという専門工具でね。
 リードナイフといえば彼。
 おもしろい話があるの。
 まだ、彼がミュージシャンとして、アメリカでジャズバンドを渡り歩いていた頃。
 アメリカって広いから、移動はすべて航空機。
 航空機といえば、金属探知機でしょ。
 彼が金属探知機をくぐったら、キンコンキンコン鳴って、えっ!、と思った瞬間にマシンガンやライフルを構えた強面のお兄さんたちに取り囲まれた。
 その原因がリードナイフ。 
 おとなしくバッグから出したら、マシンガンを構えたお兄さんの中の1人が近寄ってきて、床に捨てろと彼に指示して、彼が捨てたら、思いっきり蹴り飛ばしたという。
 それ以後は旅先でリードナイフを買っては使い捨てにするようにしたんだって。
 クラシックの演奏家の中にも同じ逸話を持ってる人は多い。
 日本だと、金属探知機が鳴っても、X線で何が反応したかわかって、それをバッグから出して航空機会社のフロントに預けるだけで、マシンガンやライフルに囲まれることってないけど、国が違えばいろいろとあるんだねー。
 ちなみに、人間っていきなり銃器を突きつけられると反射的に両手を上げるんだって。
 「手を上げろ!」っていうのはありえないらしい。

 1人が20枚くらいいろいろなコンディションに合わせたリードを持って行進する。
 同じコンディションのものも3枚くらい持っていて、万が一、唇や歯に引っ掛けて先端を(これが0.0何ミリの薄さだからね)割ってしまった場合の代打になるものなんだけど、1箱10枚入りで4千円近いから、PTAの出費も大変だと思う。
 そのPTAがね、総出できょうも朝から昼食の準備をしてくれて。
 中には父親がきょうから来て、デジタルビデオカメラで撮影してるの。
 靖国の分社の例大祭の後祭りで、会社が休みだからって。
 よく、本番一発撮りで失敗して、自分の子がどこにも写ってないなんてことがあるから、十分リハーサルするんだとか。
 だけど、きょうのリハーサルでは陸上のトラックをぐるぐる回るだけで、一直線の沿道での撮影とは勝手が違うんじゃないかと思うんだけど。
 でも、それだけ子供は可愛がられてるんだね。
 わたしは、そんなに可愛がられてなかったから、うらやましいよ。
 運動会も学芸会も、参観日でさえ父も母も来てくれなかった。
 運動会って、親が観に来てる子は、グランドにレジャーシートを敷いて、みんなで談笑しながら手作りの昼食を囲むんだよね。
 わたしは、妹もだけど、昼食は教室で。
 それも、昼食時間直前に、母親がスーパーでお惣菜のお弁当を買って届けてくれて、すぐに帰っていく。
 それを1人で食べるんだよ。
 彼らは本当に幸せだね。
 本人より両親のほうがのめり込んでるんだから。

 フルートパートに彼がプレゼントをした。
 お手製の銀のプレートなんだけど、マウスピースに取り付けると、口の向かい側にぴょこっとプレートが立つ。
 何のためのものかと言えば、息のロスを防止するもの。
 フルートってマウスピースの縁に息をぶつけて管の中に入った息で音を出すんだけど、、7対3で、7割が息が外に逃げてロスになるんだよね。
 3割の息で演奏しているわけなんだけど、行進をしながらだと3割の息さえ、歩くことによってロスする可能性が高い。 だからロスの7割も管にとりこめるようにするもの。
 現実に練習でそれが分かってたし、彼は自分でもフルートパートで参加したことがあるから、フルートの音が響かない原因が分かっていて、彼がおもいついて作ったもの。 正確に言えば、エポキシ粘土で1個作って、町工場に持ち込んで銀で複製してもらったものなんだけど。
 この町工場も、子供をグランブルーに預けているわけじゃないんだけど、毎回、楽器運びにトラックで参加してくれるところで、今回も病院からスタート地点までと、空のケースを積んでゴール地点へ回って待っていてくれる重要なスタッフなんだよね。
 やっと完成して、彼が1個1個フルートにつけて試奏してみて、思い通りになったのを確認して、フルートパートに渡したってわけ。
 息のロスがなくなった分、フルートの音が鮮明になったよ。
 
 何が大きいって、パーカッションの音ほど大きいものはない!
 人数も多いし、目一杯目立とうとしてる。
 普段のオーケストラで弦楽器を担当している子達全員+ウチの医師連中でしょ。
 またリーダーが真剣なんだ。
 ガンバの奥さんなんだけどね。
 パーカッションが主役だよ、なんて子供たちに吹き込んで、医師連中には妥協しないスパルタ。
 オーケストラの中では、医師も看護師も関係なし!。
 上手いものが常に優位に立つ。
 旦那を蹴り上げたり、
「おまえ、ついとるもんついてないのか。 あれは夜中にしか使い物にならんのか!」
 下ネタなんか気にしない。
 ガンバ、目に一杯涙をためてたよ。

 夜は、行進が終わった後に歩行者天国で行われるアフターコンサートの練習。
 これは普通の座って行う演奏会だから、夜でも練習はOK。
 座っての演奏になったら、余計にパーカッションがうるさい!。
 さすがにまいった、オーケストラを主宰する病院の院長と彼が話し合って、弦楽器の子は弦に戻した。
 市長に訊いたら、どんな形でもかまわないってことだったから。 普段の姿に戻して、グランブルー本来の演奏を聴かせることにした。
 
 なによりもありがたかったのは、夕食まで出してくれたこと。
 夜の練習に行くと、必ず、
「ありあわせだけど、食べてください」
ってPTAが豪勢な食事を出してくれる。
 PTAが出てきて食事を作ってくれるんだよね。 これが病院食よりはるかにおいしい!。
 もちろん、銀座通り商店街という、生鮮問屋や活魚問屋が集まるアーケード商店街が寄り集まって食材を提供してくれるんだけど。
 これだけのサポートを受けているバンドは他にないんじゃないかな。

 1つのバンドが動く時というのは、陰では数え切れない人が、それぞれの貴重な何かを犠牲にして全身全霊でサポートしてくれるんだよね。
 
 陰でサポートしてくれる方々に感謝。
 その期待は絶対に裏切りません。