誰か観た人はいるかな?
 NHKスペシャル。
 精子を作る遺伝子が変化したものが「ガンの原因となる異常遺伝子」に変化したという話。
 現在のガン医療の最前線なんだけど、ガンを作り出したのは、男性が女性を妊娠させるという形態が始まった、今から170万年前のことで、ちょうど類人猿がチンパンジーとヒトに分裂した頃にそれが始まった、というんだけど、要するにガンは現代病ではなく、最も古い病のひとつだったってわけ。
 一般の方々にもとてもわかりやすい構成でおもしろかったよ。
 道具の発明など、文化的な進化を進んだためにガンという病ができてしまったということでした。
 一番ガンになりやすい職業ってわかります?
 なんと、病棟勤務の看護師なんです。
 昼間だけ勤務のクリニックの看護師のガンの発生率は少ない。
 準夜勤務とか深夜勤務のある看護師だけ、発生率が高いんですよ。
 なぜかと言えば、自然光の中に含まれるメラトミンという物質を浴びることで、ガンの遺伝子は死滅、もしくはガンを抑える機能が働くんです。
 準夜・深夜って、蛍光灯の下で働いているわけで、昼間は寝ているから、外出しないでしょう。 メラトミンにあたる機会がないのが原因なんです。
 ガン細胞を生み出す細胞があることもわかったんです。
 FASという細胞なんですが、ハーバードで発見され、現在はそのFASだけを阻害する、つまり叩き潰す薬を開発中だとか。
 2005年に、ガンは正常な遺伝子がなんらかの作用で変化するってことが判明してから、遅々として進まなかったガン研究が大きな進化を遂げたんです。
 観ることができなかった人は(みんな『空とぶ広報室』だろうね、たぶん。 今週はブルーインパルスが出演するしね。 ウチは彼のPS3で『空とぶ』を、わたしのPS3でNHKスペシャルを録画しました。
 もしよかったら、NHKオンデマンドで観てください。
 ガンを相手にしているわたしたち医師が「へえー」を連発してました。
 
 きょうは安息日で長文を書くことができないので、いきなりタイムトリップします。

 きょうの午後、コンビニ強盗がありました。
 犯人は67歳男性。
 出刃包丁で女性店員を脅して、レジのお金を全部奪った。
 店員は、犯人がレジからお金を取り出し、手にしていた袋に詰め込んでいる最中に密かに警報ベルを鳴らしていて、犯人が外に出ようとした頃には、表はパトカーが数十台で固めていて、やむなく篭城。
 そこで特殊捜査一課”SIT"の投入。
 武装警官隊がパトカーに加えてコンビニを取り囲み、業務の第1段階であるいわゆる交渉人によるネゴシエーションが始まって、膠着状態に。 人質にとった店員に傷をつけたという情報に、お得意の強行突入も躊躇。
 現場が時の流れを止めた中で、ウチの彼に方面本部長から電話。 特殊捜査二課第四班を召集。
 わたしは、人質が怪我をしているということで、医師として現場に同行しました。
 
 現場に着くなり、彼は部下たちを集め、表で犯人に呼びかけながら、裏口とお手洗いの窓からの強行突入を決定。
 現場指揮権が特捜一課から、二課第四班に委譲されたことを一課の係長に告げ、指示通りにメンバーは展開しました。
 わたしは彼の車でお留守番。
 犯人は入り口に鍵をかけ、ブックスタンドをドアのところまで引っ張ってきてバリケードを築いていました。
 ハンドスピーカーで犯人に呼びかけるのは、小料理店経営の須田さん。 ドランクドラゴンの塚地さん似。
 表のドアの鍵を開けるのは桜田さん。 サーフ・スノーボードショップの店員でメンバー最年少。
 トイレの窓からの突入はわたしのチームの黒木看護師の兄。 スポーツ洋品店で、テニスラケットとゴルフクラブのフィッティングアドバイザー。
 そして、ハンチョウ代理を務める、小学1年生の娘を自慢にしているマイホームパパで、普段はホームセンターでDIYアドバイザーを務める雨宮さん。
 彼がトイレの窓の格子を取り外すと同時に、突入開始。
 裏口からの突入はウチのハンチョウと、イオンモールでブティックの店長を務める水野女史。
 犯人に対する呼びかけが始まった。
 「おーい。 おまえは完全に包囲されている。 数十名の武装警官隊と、近くの建物の屋上からは狙撃班がお前を狙ってる。 トリガーに指がかかっているから表は危険だ!。 まちがっても出てくるんじゃないぞ。 出てきたら一気に射殺されるぞ。 頼むから出てくるなっ!」
 普通は「おまえは完全に包囲されている。凶器を捨てておとなしく出てきなさい。 要求は何なんだ?」みたいなものでしょう。
 テレビの刑事ドラマは、この部分に関しては事実に忠実だから。
 ある日、彼が突然思いついた方法だとか。
 「出てこい!」と居丈高に呼びかけるから、出てこないんじゃないか。 「出てきたら危険だから、出てくるな」と言ったら、犯人はビビッてしまって警察に対する戦意を喪失するかもしれない。 そうすれば強行突入が安全にできるかも?、という思いつきを実行したらうまくいったから、次回からこれでいこうということになったと。
 須田さんは武装警官隊を前進させた。
 「なっ、落ち着け。 正面から突入するそうだから、今から止めさせる。 ギブアップするなら、大きく手を振ってくれー」
 桜田さんが表のドアを開錠し、須田さんの元に戻った。
 「玄関の鍵が開いたぞー。 こっちも必死で突入を止めてるから、早く手を振ってくれー」
 この言葉を合図に、トイレの窓と裏口からの強行突入が始まっただろう。
 
 いくらも立たないうちに、雨宮さんが表のドアを開いた。 犯人を連行して出てくる。
 あとから店員を連れたウチの彼が出てくる。
 わたしの乗ってる車にくると、
「店員が傷を負ってるんだ。 見たところ縫合の必要な傷じゃないから、処置を頼むよ」
 わたしは店員さんの左手の甲の傷の処置をした。
 「犯人も怪我をしてるかもしれない。 太腿の裏側なんだけど、水野くんがその・・・・・・蹴りを・・・・・・彼女、少林寺の段持ちだから、つい・・・・・・若い犯人ならたいしたこともないけど、60代後半だからね。 一応、病院に連れて行ってX線を撮影したほうが」
 連絡しておく
 警官がついてるの?
 「一課が連行してくる。 ぼくもついてるし」
 水野さんがやってきた。
 「すみません。 つい本気を出してしまって。 ああ、そうだ,,6月1日に系列店をFeeel1Fにオープンするんです。 店長の育成もしてるんですが、しばらくは私がイオンと行ったり来たりになるので、新店もよろしくお願いしますね」
 Feeelはよくいくんですよ
 医学書とか揃ってるから
 寄ってみますね
 「よろしく」
 「あっ、雨宮くん悪かったね、家族ででかけてたんじゃないの?」
 「いえ、きょうは出番で、店のほうに」
 「忙しかったんじゃない、申し訳ない」
 「遅れて昼休みの最中なんで。 奥のスーパーが開店から午後12時までのタイムサービスをやるんで、午後11時から午後1時が最高に忙しいんですよ。 奥さんの買い物ついでにってパターンですから。 それでは失礼します」
 「お疲れ様!」
 桜井、黒木刑事両名がやってくる。
 「それじゃあ、失礼して店に戻ります。お疲れ様でした」
 「お疲れ様! 須田くんは?」
 「買い物中ですよ。 AKB新聞と、大島優子が表紙の雑誌を買ってました」
 AKBマニア・・・・・・。
 「さて、病院に戻って犯人のX線だ」
 「ハンチョウ、わたしも・・・・・・」
 「いいよ。 それより日曜のショップは忙しいんじゃない。 新店の準備もあるだろうし、ここでいいよ。 たぶんなったとしても内出血程度だから、湿布を貼ってやればすむって。 気にしなくていいよ。 水野くんがしなければぼくが入れてた」
 彼はニコッと笑った。
 「それじゃあ、失礼します」
 水野さんは自分のRX-8に乗り込むと、現場を後にした。
 「この車についてきてください!」
 彼は犯人を乗せた車の特捜一課のドライバーに告げた。
 
 結局、骨にはまったく異常なし。
 薄く内出血していただけ。
 湿布を当てて、特捜一課の連中に連行されていった。
 
 対新興宗教、対テロセクションがコンビニ強盗に出動とはね
 「そんなにテロなんか起こされたらかなわないよ。 新興宗教には水野くんが潜入してる最中だけどね。 SITのお手伝いがちょうどいい。 どうせみんな彼らの手柄になるんだから。 あーシャワー浴びたい」

 まあ、何の怪我もなく帰ってきたんだからそれでよし。

 だけど、桜井さんの耳にも彼と同じ形のものがあった。
 ハンチョウ、ハンチョウと話してたけど、裏口にいる彼に聴こえるの?。
 通信器だとして・・・・・・Buletoothだとしたら、病棟の電話のどこかに発信機を取り付けていれば、情報はすべて筒抜けに・・・・・・いや、それはありえない。 電話には何もついてなかったから。

 さあ、きょうはエキサイティングな1日でした。
 ゆっくり眠れ・・・・・・ないね、ねい。
 患者さんがみんな一時退院から戻ったから。
 
 看護師より病棟勤務医のほうがガンの発生率は多いような気も・・・・・・。