長いオペが終わった。
午前10時に「始めます」のことばがかかってから、8時間11分。
昼食も、夕食もまだだけど、今は何よりもシャワーを浴びたい。
きょうの彼はいつもと違った。
オペ室に入る前に大ボケをしなかった。
唯一、オペ室の最後の扉をくぐったときに躓く振りをしただけ。
オペの開始を宣言したら、ちらっと壁の時計を見て、切開を始めた。
わたしは、内視カメラを入れる部分を切開した。
今回は、助手にオペ室の看護師でもなくオペ室長でもない、彼のチームの新人、安積看護師を使った。
彼が安積看護師を育てるのに熱心なのはわかる。
でも、新人看護師をオペの助手に起用するのは異例だ。
彼女の力量を見抜いたのか、あえて難しいことをさせてみたのかはわからない。
ひとつ言えることは、オペは命の最前線だということ。
わずかなミスが患者さんに死をもたらす。
助手の仕事は、執刀医が望む手術器具をすばやく手渡すこと。
執刀医は器具の名称しか言わない。
つまり、手術用具の名称をすべて憶えていることが要求される。
看護学校でも一通り習うというが、実際に病棟に入ったり、外来勤務につくと忘れてしまうという。
だけど、彼女は動作がすばやい。
1度のもたつきも、間違いもない。
ナベちゃんが白旗をあげるのも無理はないね。
まるでアンドロイド看護師だ。
彼は、原発である食道の腫瘍、その中でも声帯の腫瘍を剥がすのに、慎重になっていた。
目に見えないようなわずかな傷でも、声を失わせる結果になるからだ。
いつもはマーチ以上のテンポで進めていくのに、さすがに声帯とリンパ節の縦隔転移部分だけは♪=56だ。
それとすい臓。
摘出は早いのだが、果たしてひとつしか腫瘍がないのかがわからない。
すい臓はレントゲンやCT、MRIでもほとんど映らない。
サイレントキャンサー(沈黙の癌)といわれる由縁のひとつ。
そして症状が表に出ないで進行していく。
症状として表に出たときには完全に手遅れで、オペも難しい状態になる。
この病院は肺を専門とするため、すい臓癌を扱うことはめったにないが、とにかく一番やり手の癌だ。
とにかくしつこいくらい何度も内視カメラを入れて確認する。
いい加減凝視したあとでやっとOKを出して、他の部位に取り掛かる。
他の部位は丁寧だけど早い。
♪=144くらい。
骨への浸潤も楽に切開していく。
肺には手をつけずに、他を優先する。
そうして、他の部位をすべて摘出してから、おもむろに肺に取り掛かる。
病棟のすべての医師が、ここが原発だと言い切った肺。
アネさんも肺だと決めてかかっていた。
北見の市立病院でも原発を肺だと見たから、この病院に紹介したのだろう。
それがPET検査で、原発は食道だとわかった。
アネさんは結果を見て落ち込んだ。
食道が原発なのになんで肺専門の病院に紹介したのかと、ぶつぶつ文句を並べ立てた。
でも、北見の市立病院は原発がわからなかったからこそ、原発不明癌と闘える唯一の医師である総合診療医を頼ったのではないのか。
彼なら原発を突き止めて対処してくれるという望みがあったのではないのだろうか。
肺の腫瘍は7cmを超えていた。
原発だと間違うのも無理はない。
癌の方が手口が巧妙だったのだ。
原発は肺だと見せかけて、興味を肺に集中させて、進行していくつもりだったのだ。
でも、彼の前には所詮無力だった。
スペシャリストだったのだから。
甘く見たのが大間違い。
肺の腫瘍を摘出したら完敗だ。
残念だったね、ざまをみろ。
肺の腫瘍を摘出したら、またテンポを落とす。
骨浸潤とリンパ節の縦隔転移をきれいに切除するためだ。
内視カメラで確認して頷いてから、
「縫合をお願いします」
の言葉が飛んだ。
待ってました、その言葉。
わたしの見せ場だからね。
きっちり かっちり ばっちり鈴木ってね。
それは映画『釣りバカ日誌』の鈴木建設社歌か。
でも縫合は得意だよ。
オペの傷口の縫合は得意だけど、ボタン付けやすそあげはできない。
それは彼の分野だから。家事はね。
科学の進歩ってすごい。
昔は、縫合すると一週間後には必ず抜糸という作業があった。
糸を抜くのがめちゃくちゃ痛いんだよね。
大人でも泣いて暴れたくなるくらい痛い。
それが今は抜糸いらずで。
傷口が完全にくっついた頃に自然に糸が溶けてしまう。
泣いて暴れることもない。
これも町工場の発明だという。
それに最初に目をつけたのがアメリカで、ヨーロッパがアメリカからその糸の評判を訊いて、広めていって、最後が日本。
厚労省がテストを繰り返していて、現場での使用に待ったをかけてた。
そして、日本の発明品でありながら、実用化は日本が最後だった。
よし、縫合もOK。
これだけしっかりと縫い合わせれば、絶対に開かないから。運動だってできるよ。
天国のおばあちゃんに訊いてもいいんだから。
縫合、終了いたしました。
「はい、それではオペを終了いたします。みなさん、長い時間ありがとうございました」
集中してると時間を忘れるんだね。
掛け時計を見てびっくり。
午後6時11分。
時計が狂ってるんだと思うくらい。
「長い時間、ありがとうございました」
の声に、麻酔科長が反応した。
「いえいえ、たいしたことはできませんで」
彼のボケを上回ってた。
やってくれるよ。
彼は、待機室の御家族への説明のためにオペ室をあとにした。
残されたスタッフはそれぞれの使った機器を片付けだした。
患者さんからすべての機器が取り外されたところで、病棟に連絡を入れて、ストレッチャーで患者さんを搬送してもらう手順を整える。
まもなくお迎えが来て、患者さんは病室に搬送された。
麻酔科長によると麻酔が覚めるまで2時間かかるとのこと。
目が覚めるまで、彼と麻酔科長は付き添うことになる。
ところがどうだ、搬送されてから30分も経たないで患者さんは目を覚ましたという。
麻酔科長のミスか、単にさば読んでみたのか、だね。
わたしがクレジットカードを作った、イオンのショップの店長が、スタッフ・ステーションに来て、面会の許可を求めた。
オペが終わったことを、彼が彼女に連絡したらしい。
許可願いなんかいらない。
アネさんはすぐにOKを出した。
彼女も教え子だからね。
アネさん、オペの間はずっと配電室に陣取っていたという。
押し付け節電で、企業や学校、病院などに3日と置かずに電力会社がメーター検針に回っている。
それで、あまりにも電力を使っていると、容赦なく勝手に配電室に入り込んでブレーカーをあげる。
先週、整形外科のオペ中に、オペ室の一切の電気が切られて大騒ぎになった。
配電室のブレーカーがあげられ、その上にケースをかけてテープで押さえて使用中止の張り紙がされていたという。
アネさんは一応院長だから、報告を受けて、きょうのオペもよもやと思って配電室に入り込んだところでブレーカーを死守するつもりだったという。
だいたい、押し付け停電でなんで病院なの?。
家電量販店に行けば、家庭用クーラーのデモンストレーションで、寒いくらいに何十台ものクーラーが稼動してるし、販売用の見本のテレビは何十台と映ってる。
あれこそ、ブレーカーを挙げるべきだと思うよ。
それにデパート。
入ると急激に冷える。
特にデパ地下。
気持ちいいほど涼しいから、お年寄りが休憩コーナーに陣取って宴会をしてる。
何も買わないと追い出されるから、時々、ジュースを1本買ったり、お惣菜を1品買ったりしながら、開店時から延々と粘ってる。
かといって生鮮品のところは冷蔵庫の電源を落とすと、傷んで売り物にならなくなるしね。
病院だって人の命を預かっているんだから、もっと節電を押し付けるところは他にもあるって。
なんで標的にするかな。
家電量販店は、薄型TVの売れる時代が終わって、クーラーも売れないで、扇風機が一番売れるというんだから、売れないものは稼動させなくたっていいよ。
オリンピック需要はないから。
薄型TVが買える人はもう取り替えてるし、買えない人は総務省が、映らない地デジチューナーを無料で配布してるし、買えない人はテレビを観てないんだから。
だから図書館は回転率がすごいよ。
ウチは二人とも図書館の会員カードを持っていて、時々借りに行くけど、あんなに込んでいるのは地上デジタルに統一化されてから急激に込むようになった。土日だと、カウンターに超だの列ができてるんだから。
地上デジタルTVを買えないから、TVが観られない。だから読書をする。
地上デジタル放送は新しい負け組を産んだね。
映らないチューナーを配布したって無意味でしょ。東京みたいに電波の強いところならまだしも、中継所に頼り切っている地方は、電波塔の近くでしか電波は拾えない。風が吹けばまったく映らない、雨が降ったら映らないじゃどうにもならないでしょ。
おまけに電子書籍リーダー。
ここ2年から3年で図書館がいらなくなる、なんて買収王の楽天三木谷さんはインタビューに答えてた。
そりゃダウンロードすればいつでも読めるのは便利かもしれない。
でも、あの紙とインクのにおいはいいよ。
確かにここしばらく、図書館がどんどん消えていっているらしいけど、TVに加えて電子ブックリーダー端末を買えない人が出てくる。
また負け組が増えるんだよ。
フィリピンや北朝鮮みたいに階級が生まれる。
ドラッカーが予言的に危惧した未来はそこまで来てる。
そんな話も無意味だからここまで。
問題はきょうの夕食だよ。
ドンキのお惣菜でいいよ、きょうは。
100円ずつ値上げされたけどね。
お米が急騰して、それに従うように他の食材もあがって、お惣菜にも値上げが回ってきた。
それでも、他のスーパーよりは安い。
TRAIALって24時間営業のスーパーはまだ、お惣菜は値上げしてないけど、遠いからね。ガソリンが高いから、遠出をすると安いものも高くなるから。
ドンキ上等だよ。
彼が一段落ついたら、ドンキへ行く。
明日はオペ明けの休みだけど、うまく行けば日曜の夕方まで休める。
もう、そんなのどうでもいい。
「オペに成功してくれたから、特別に50%オフにする」
なんてイオンのショップの店長さんは言ってくれてるけど、イオンも押し付け停電で店内のクーラーが止まってるから、暑いよ。
ソフトクリームを頼んで、受け取った時にはもう解け始めてる。
明日なんてどうでもいい。
とにかく夕食にしよう。
午前10時に「始めます」のことばがかかってから、8時間11分。
昼食も、夕食もまだだけど、今は何よりもシャワーを浴びたい。
きょうの彼はいつもと違った。
オペ室に入る前に大ボケをしなかった。
唯一、オペ室の最後の扉をくぐったときに躓く振りをしただけ。
オペの開始を宣言したら、ちらっと壁の時計を見て、切開を始めた。
わたしは、内視カメラを入れる部分を切開した。
今回は、助手にオペ室の看護師でもなくオペ室長でもない、彼のチームの新人、安積看護師を使った。
彼が安積看護師を育てるのに熱心なのはわかる。
でも、新人看護師をオペの助手に起用するのは異例だ。
彼女の力量を見抜いたのか、あえて難しいことをさせてみたのかはわからない。
ひとつ言えることは、オペは命の最前線だということ。
わずかなミスが患者さんに死をもたらす。
助手の仕事は、執刀医が望む手術器具をすばやく手渡すこと。
執刀医は器具の名称しか言わない。
つまり、手術用具の名称をすべて憶えていることが要求される。
看護学校でも一通り習うというが、実際に病棟に入ったり、外来勤務につくと忘れてしまうという。
だけど、彼女は動作がすばやい。
1度のもたつきも、間違いもない。
ナベちゃんが白旗をあげるのも無理はないね。
まるでアンドロイド看護師だ。
彼は、原発である食道の腫瘍、その中でも声帯の腫瘍を剥がすのに、慎重になっていた。
目に見えないようなわずかな傷でも、声を失わせる結果になるからだ。
いつもはマーチ以上のテンポで進めていくのに、さすがに声帯とリンパ節の縦隔転移部分だけは♪=56だ。
それとすい臓。
摘出は早いのだが、果たしてひとつしか腫瘍がないのかがわからない。
すい臓はレントゲンやCT、MRIでもほとんど映らない。
サイレントキャンサー(沈黙の癌)といわれる由縁のひとつ。
そして症状が表に出ないで進行していく。
症状として表に出たときには完全に手遅れで、オペも難しい状態になる。
この病院は肺を専門とするため、すい臓癌を扱うことはめったにないが、とにかく一番やり手の癌だ。
とにかくしつこいくらい何度も内視カメラを入れて確認する。
いい加減凝視したあとでやっとOKを出して、他の部位に取り掛かる。
他の部位は丁寧だけど早い。
♪=144くらい。
骨への浸潤も楽に切開していく。
肺には手をつけずに、他を優先する。
そうして、他の部位をすべて摘出してから、おもむろに肺に取り掛かる。
病棟のすべての医師が、ここが原発だと言い切った肺。
アネさんも肺だと決めてかかっていた。
北見の市立病院でも原発を肺だと見たから、この病院に紹介したのだろう。
それがPET検査で、原発は食道だとわかった。
アネさんは結果を見て落ち込んだ。
食道が原発なのになんで肺専門の病院に紹介したのかと、ぶつぶつ文句を並べ立てた。
でも、北見の市立病院は原発がわからなかったからこそ、原発不明癌と闘える唯一の医師である総合診療医を頼ったのではないのか。
彼なら原発を突き止めて対処してくれるという望みがあったのではないのだろうか。
肺の腫瘍は7cmを超えていた。
原発だと間違うのも無理はない。
癌の方が手口が巧妙だったのだ。
原発は肺だと見せかけて、興味を肺に集中させて、進行していくつもりだったのだ。
でも、彼の前には所詮無力だった。
スペシャリストだったのだから。
甘く見たのが大間違い。
肺の腫瘍を摘出したら完敗だ。
残念だったね、ざまをみろ。
肺の腫瘍を摘出したら、またテンポを落とす。
骨浸潤とリンパ節の縦隔転移をきれいに切除するためだ。
内視カメラで確認して頷いてから、
「縫合をお願いします」
の言葉が飛んだ。
待ってました、その言葉。
わたしの見せ場だからね。
きっちり かっちり ばっちり鈴木ってね。
それは映画『釣りバカ日誌』の鈴木建設社歌か。
でも縫合は得意だよ。
オペの傷口の縫合は得意だけど、ボタン付けやすそあげはできない。
それは彼の分野だから。家事はね。
科学の進歩ってすごい。
昔は、縫合すると一週間後には必ず抜糸という作業があった。
糸を抜くのがめちゃくちゃ痛いんだよね。
大人でも泣いて暴れたくなるくらい痛い。
それが今は抜糸いらずで。
傷口が完全にくっついた頃に自然に糸が溶けてしまう。
泣いて暴れることもない。
これも町工場の発明だという。
それに最初に目をつけたのがアメリカで、ヨーロッパがアメリカからその糸の評判を訊いて、広めていって、最後が日本。
厚労省がテストを繰り返していて、現場での使用に待ったをかけてた。
そして、日本の発明品でありながら、実用化は日本が最後だった。
よし、縫合もOK。
これだけしっかりと縫い合わせれば、絶対に開かないから。運動だってできるよ。
天国のおばあちゃんに訊いてもいいんだから。
縫合、終了いたしました。
「はい、それではオペを終了いたします。みなさん、長い時間ありがとうございました」
集中してると時間を忘れるんだね。
掛け時計を見てびっくり。
午後6時11分。
時計が狂ってるんだと思うくらい。
「長い時間、ありがとうございました」
の声に、麻酔科長が反応した。
「いえいえ、たいしたことはできませんで」
彼のボケを上回ってた。
やってくれるよ。
彼は、待機室の御家族への説明のためにオペ室をあとにした。
残されたスタッフはそれぞれの使った機器を片付けだした。
患者さんからすべての機器が取り外されたところで、病棟に連絡を入れて、ストレッチャーで患者さんを搬送してもらう手順を整える。
まもなくお迎えが来て、患者さんは病室に搬送された。
麻酔科長によると麻酔が覚めるまで2時間かかるとのこと。
目が覚めるまで、彼と麻酔科長は付き添うことになる。
ところがどうだ、搬送されてから30分も経たないで患者さんは目を覚ましたという。
麻酔科長のミスか、単にさば読んでみたのか、だね。
わたしがクレジットカードを作った、イオンのショップの店長が、スタッフ・ステーションに来て、面会の許可を求めた。
オペが終わったことを、彼が彼女に連絡したらしい。
許可願いなんかいらない。
アネさんはすぐにOKを出した。
彼女も教え子だからね。
アネさん、オペの間はずっと配電室に陣取っていたという。
押し付け節電で、企業や学校、病院などに3日と置かずに電力会社がメーター検針に回っている。
それで、あまりにも電力を使っていると、容赦なく勝手に配電室に入り込んでブレーカーをあげる。
先週、整形外科のオペ中に、オペ室の一切の電気が切られて大騒ぎになった。
配電室のブレーカーがあげられ、その上にケースをかけてテープで押さえて使用中止の張り紙がされていたという。
アネさんは一応院長だから、報告を受けて、きょうのオペもよもやと思って配電室に入り込んだところでブレーカーを死守するつもりだったという。
だいたい、押し付け停電でなんで病院なの?。
家電量販店に行けば、家庭用クーラーのデモンストレーションで、寒いくらいに何十台ものクーラーが稼動してるし、販売用の見本のテレビは何十台と映ってる。
あれこそ、ブレーカーを挙げるべきだと思うよ。
それにデパート。
入ると急激に冷える。
特にデパ地下。
気持ちいいほど涼しいから、お年寄りが休憩コーナーに陣取って宴会をしてる。
何も買わないと追い出されるから、時々、ジュースを1本買ったり、お惣菜を1品買ったりしながら、開店時から延々と粘ってる。
かといって生鮮品のところは冷蔵庫の電源を落とすと、傷んで売り物にならなくなるしね。
病院だって人の命を預かっているんだから、もっと節電を押し付けるところは他にもあるって。
なんで標的にするかな。
家電量販店は、薄型TVの売れる時代が終わって、クーラーも売れないで、扇風機が一番売れるというんだから、売れないものは稼動させなくたっていいよ。
オリンピック需要はないから。
薄型TVが買える人はもう取り替えてるし、買えない人は総務省が、映らない地デジチューナーを無料で配布してるし、買えない人はテレビを観てないんだから。
だから図書館は回転率がすごいよ。
ウチは二人とも図書館の会員カードを持っていて、時々借りに行くけど、あんなに込んでいるのは地上デジタルに統一化されてから急激に込むようになった。土日だと、カウンターに超だの列ができてるんだから。
地上デジタルTVを買えないから、TVが観られない。だから読書をする。
地上デジタル放送は新しい負け組を産んだね。
映らないチューナーを配布したって無意味でしょ。東京みたいに電波の強いところならまだしも、中継所に頼り切っている地方は、電波塔の近くでしか電波は拾えない。風が吹けばまったく映らない、雨が降ったら映らないじゃどうにもならないでしょ。
おまけに電子書籍リーダー。
ここ2年から3年で図書館がいらなくなる、なんて買収王の楽天三木谷さんはインタビューに答えてた。
そりゃダウンロードすればいつでも読めるのは便利かもしれない。
でも、あの紙とインクのにおいはいいよ。
確かにここしばらく、図書館がどんどん消えていっているらしいけど、TVに加えて電子ブックリーダー端末を買えない人が出てくる。
また負け組が増えるんだよ。
フィリピンや北朝鮮みたいに階級が生まれる。
ドラッカーが予言的に危惧した未来はそこまで来てる。
そんな話も無意味だからここまで。
問題はきょうの夕食だよ。
ドンキのお惣菜でいいよ、きょうは。
100円ずつ値上げされたけどね。
お米が急騰して、それに従うように他の食材もあがって、お惣菜にも値上げが回ってきた。
それでも、他のスーパーよりは安い。
TRAIALって24時間営業のスーパーはまだ、お惣菜は値上げしてないけど、遠いからね。ガソリンが高いから、遠出をすると安いものも高くなるから。
ドンキ上等だよ。
彼が一段落ついたら、ドンキへ行く。
明日はオペ明けの休みだけど、うまく行けば日曜の夕方まで休める。
もう、そんなのどうでもいい。
「オペに成功してくれたから、特別に50%オフにする」
なんてイオンのショップの店長さんは言ってくれてるけど、イオンも押し付け停電で店内のクーラーが止まってるから、暑いよ。
ソフトクリームを頼んで、受け取った時にはもう解け始めてる。
明日なんてどうでもいい。
とにかく夕食にしよう。