今更ですが・・・(苦笑)
早いもので、もうひと月が過ぎようとしています。先月25日に、毎年恒例の致知出版社新春特別講演会に参加してきた記録を残そうと思います。
今年の講演者は、冒険家の三浦雄一郎さん、作家の五木寛之さん、そして致知出版社社長 藤尾秀昭さん達でした。
朝8時に東京プリンスのロビーに友人と待ち合わせをして、ゆっくりと優雅に朝ビュッフェを堪能し、受付順番待ちの列の頃合いを計りながら談話を楽しみました。
列に並んで待っていると奇遇にも2年前の新春講演会でお会いした方とまったく同じシュチエーションで再開。話が盛り上がり、待っている時間もあっというに過ぎ去り受付開始となりました。
お陰様で今年は、過去最前列の席を確保することができて大満足でした!
講演会の概要は以下の通りです。
三浦雄一郎さん(冒険家)、
タイトル「夢を叶える力」
・夢は諦めなければ叶う。
・病は気から。
・負荷をかけない健康、負荷をかける健康。
・死ぬ気で楽しんで、これで死んでも悔いがないと思えることが最高の幸せ。
・死ぬ事よりも生きることがこんなにも大変なことなのかと噛み締めながら一歩一歩登ってゆく。
最も印象的だったお話は、死ぬことは楽で生きることは辛いということ。
それでも夢があったから前に進めたこと。
死ぬ気で楽しんで悔いなく死ぬことが最高の幸せだと仰っていたことです。
そして、健康には負荷をかけない健康と負荷をかけた健康があるとう視点が面白かったです。
負荷をかけない健康とは、いわゆる病気がない状態で年相応に衰えながら生きることで、負荷をかけた健康とは、トレーニングや負荷を体にかけることによって、筋肉や細胞は強化され、衰えないどころか逆に若返り正常機能が向上していくこと、すなわち年齢以上に若返っていくことがあることを、怪我のリハビリとトレーニングから膝の軟骨が回復し骨の強度が増したことを実体験から語られていたことが印象的でした。
なるほど、どのような健康を望むかは人それぞれですが、同じ健康でも、衰えていくのと若返るのでは随分違うものだと思いました。
自分には後者は高いハードルのようです(笑)
【三浦雄一郎さんの名言】
夢や目標を幾つになっても持ち続ける。その夢は自分でつくり、実現するための努力をしなきゃいけない。僕が大きなケガや病気を克服できたのも、やっぱり夢があったからで、常に前へと進んで行くことが大事だと思います。世の中には「限界突破の法則」というものがあって、誰か一人が100メートルを10秒切って走れた途端、あっという間に9秒台で走れる人間が出てくる。限界を設けているのは、我われ人間の意識なんですよ。それを越えていくことによって人間は進化し、時代を変えていきますから。・・・パンフレットより
五木寛之さん(作家)、
タイトル「いまを生きる力」
・近年講演に呼ばれる場がの変化している。金融、IT、医学界がトップ3
・常用漢字から時代の変化を知る。
ポジティブからネガティブな漢字が異常に増えている。社会現象の表現。
・鬱は頭で哲学するのではなく体で哲学している。
・俋:中国語、恨(ハン):韓国語、トスカ:ロシア語、サウタージ:ブラジル、ブルース:英語
・韓国のある母の話し 「大人になることはいいことばかりではない。ふと憂鬱になる時がある。それがハン(=民族の記憶)。ため息をつき肩の鉛が少しだけ降りたらまた歩けばいい」
・折れる心と折れない心。
金沢の雪つりから哲学する。硬い松は折れるが、柳や竹は折れないでしなる、頭を垂れるが必要。
・仏教の苦とは人間ではどうしようもないことを指す。
・西田幾多郎 、人生の悲哀が人間の恵心につながる。
どれも本当に面白いお話でしたが、普段私が考えていることや、クライアントさんにお伝えしていることと同じような話でしたが、まったく別の角度から表現されていたことに感銘を受けました。
これほどまで深く文学から人の心を科学できる方はいないのではないかと思います。
作家であることもそうでしょうが、表現や構成までもが、見事にまとめられていた点に興奮と感動を受けました。
【五木寛之さんの名言】
人は笑う時もあれば、機嫌の悪い時もある。それが当たり前であって、始めから終わりまで統一されていたら、そんなものは人間じゃない。だからある時は愛国者であり、ある時は国を厳しく批判することもある。生きた思想とはそういうものです。戦後よくなかったのは、なんでもプラス思考、プラス思考で、笑うこと、ユーモア、明るい気持ち、前向きと、そんなことばかり持てはやされていることです。でもそれは車の片方の車輪でしかない。もう片方の、深く悲しむ、嘆く、泣く、涙をこぼすことも大事なんです。・・・パンフレットより
藤尾英昭さん(致知出版社社長)
タイトル「先達学ぶ」
相変わらずの気魄迫る語りでした。
毎度、社長のお話は様々な先達のお言葉を引用しながら弾丸トークで話されるため私のスペックでは理解する間も無く、過ぎ去っていきます(笑)
そんな中、昨年参加した致知35周年記念講演会の様子を10分程でまとめたビデオが上映され、振り返りました。
昨年の感動が甦って来るとともに、再び心に熱い火が燈されました。
森信三先生の「致知の読者が10万人になれば日本は変わる」を信条として頑張ってこられた藤尾社長の想いが、成就いたしました。
そして、その変化の風が少しずつ吹き始めていること。
若者の間でも致知の読者が増えてきたこと。
文科省で下村大臣率いる黙鶏クラブが開催されたこと。
ネガティブなニュースが後を絶たない昨今ですが、確実に人間学の種が新芽を出したようです。
まだまだ日本は捨てたもんじゃありません。
むしろここからが日本の真価を発揮する時代がやって来るのです。
これからさらに複雑な情報社会で日本が生き残り世界をリードする存在になるためには、人間学が必須であり、それを今の子供にどのように教育して行くかが大きな課題となることでしょう。
そのためにも、私自身がこれを学び、実践する姿を背中で語れる大人になり、我が子にそれを伝えることが何よりも重要な課題であることを肝に銘ずる日なりましたことを感謝いたします。
先達の皆様、致知出版社の皆様、そして良きご縁を頂いた皆様に厚く御礼申し上げます。
*パーティーの様子
折角の三浦さんとのお真はとり忘れました(苦笑)
*源氏物語画家の山口クスエ
さん
とっても謙虚でやさしさに溢れた方でした。