没頭(没入)する | 精神科医の頭のなか 精神科医 松薗りえこのブログ

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 ハロー! 皆さま。

 

 ハロー! 私。

 

 いつも思っていることですが、すべての瞬間に没頭することができたらすてきです。

 

 それが今まで生きてきた以上に濃密な時間を過ごす唯一の方法だと言ってもいいくらいです。

 

 思えば子供のころ、私たちはそんな時間を何も意図することなく過ごしていました。

 

 すべてが新鮮で新しく、キラキラしていました。

 

 道端の植物も、道路のわだちも、わだちに降りている霜も、すべてが私たちに語りかけていて、

 

 それとどう遊ぶかを本能ですでに知っていて、すぐに打ち解けてたわむれたものでした。

 

 いつの間にか私たちは「記憶」に縛られるようになりました。

 

 見たものを記憶にあるものと瞬時に照らし合わせて、「こうだ」と決めつけるようになりました。

 

 「こうだ」と決めつけたものは、新鮮さや可能性を失い、レッテルを貼られるのです。

 

 そうして分類して恐怖から逃れ、安心するようになりました。

 

 これはすべて脳のプログラムです。

 

 年齢を重ねると時間が早く過ぎると感じられるのも、濃密さが失われたせいかもしれません。

 

 

 

 今この瞬間に没頭する訓練はいつでもどの瞬間でも意識すればできるのですが、

 

 それを訓練する簡単な方法があります。

 

 歯みがきマインドフルネスです。

 

 新たに瞑想(マインドフルネス)の時間を設けるのがなかなか難しい方に、

 

 普段行っていることをマインドフルネス訓練の材料にすることをお勧めします。

 

 歯みがきはどんなにずぼらな人でも一日に一回以上はやっているものです。

 

 その数分を歯みがきだけに集中する。

 

 別の考えが浮かんだら、それに気づいて、また歯みがきに戻す。

 

 一日数回練習できれば、没頭する訓練になります。

 

 私は柔道を観るのが好きですが、残り3秒で技が決まることがありますよね。

 

 残り数秒になったら、私たちの脳は「時間がない」「もうだめだ」「負ける」などと、

 

 過去の記憶からデータを引っ張り出して、意味づけをします。

 

 しかしよく考えたら、残り3秒も3分残っているときの3秒もいっしょなのです。

 

 集中し続け没頭していれば、可能性が開けるのです。

 

 そんなときに技が決まるのかもしれませんね。

 

 バスケットボールのクラッチタイムに決まるシュートなども、スポーツを観る醍醐味ですよね。

 

 ありがとうございます。

 

 皆さまの愛と美と光に満ちた毎日をお祈り申し上げます。

 

 精神科医 松薗りえこ