この前の土曜日には、第162回滋賀県皮膚科医会学術講演会がありました。
今回の講演内容は、金沢赤十字病院 皮膚科部長 川原 繁先生による
「乾癬に対する光線療法 up to date 2014」
尋常性乾癬は一般の方にはあまり馴染みのない病気かもしれませんが、日本における患者数は約43万人とされています。乾癬は慢性かつ難治性の皮膚疾患であり、さまざまな外用療法、内服治療、光線療法などが行われていますが、なかなか決定的な治療法がありません。
当院ではVTRACを用いた光線療法で効果を上げていますが、全身性の乾癬ではなかなか難しい部分があります。
今回の講演では乾癬治療の歴史から最新の治療まで、大変わかりやすく勉強になりました。
また今年9月には活性型ビタミンD3であるカルシポトリオール水和物とステロイドであるベタメタゾンジプロピオン酸エステルの配合外用剤である「ドボメット軟膏」がやっと世界98番目に日本で承認されました。
ドボメット軟膏は2001年にデンマークで上市されて以来、尋常性乾癬の第一選択薬の一つとして世界的に広く用いられています。
VTRACの特徴
1、UVB光線治療器に比べ、長期的な副作用が少なくかつ効果的とされます。
2、他のエキシマランプに比べても治療効果が高い。
ドボメット軟膏の特徴
1、速やかな効果発現(1週間後)
2、1日1回1剤塗布の高い利便性(これまでのように朝晩ステロイドとビタミンD3薬を交互に塗るようなわずらわしさがない)
3、長期使用時の忍容性(強力なステロイド剤を長期使用するのに比べ、副作用の発現が少ないとされています。
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