こころの傷は脳の傷!
10月2日(土)ある学術講演会の場で、熊本大学大学院生命科学研究部小児発達学分野 友田明美先生による特別講演の司会をさせて頂きました。
友田先生は小児科医でいらっしゃって、虐待された子どもの脳に関する研究をなさっています。当日は、先生ご自身のご研究をもとに、説得力のあるビジュアルなデータが次々と示され、とてもインパクトのあるご講演でした。さまざまな虐待と脳のある部分の委縮との関連性を示すデータは本当にショッキングでした。
虐待をされて、たとえ死ななかったとしても、虐待は脳に影響をあたえ、さまざまな心の症状を生ぜしめ、その子を苦しめ続けます。罵声を浴びせたり、体罰を加えたりすることは厳に慎まれなければなりません。
私が一番勇気づけられたのは、たとえ脳が委縮したとしても、新たな良い環境が与えられれば、子どもの神経細胞は死んでいないので、脳委縮が改善する可能性があるというお話でした。私たちが日々行っている心理的な介入にも重要な意味があることを教えて頂きました。