名古屋の心療内科・内科リエゾン メディカル 丸の内

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タバコと禁煙薬について 2.こころのバランスと喫煙率の低下の両立は?

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)という病気をご存知でしょうか?若いころからタバコを大量に吸い、すこし動くと息切れがして、いつもゴホゴホと痰の絡んだ咳をしていらっしゃる方の多くはCOPDで、愛煙家の10-20%がかかるといわれています。高度成長期、大気汚染によるCOPDが社会問題になったことご記憶の方も多いかと思いますが、最近発生するCOPDの原因はほとんどタバコだろうと思われます。ようやく我が国も2006年、禁煙を保険医療として認定し、タバコの値上げなど、国を挙げて禁煙政策に取り組み始めました。

 今後、わが国の喫煙率を低下させるために期待される(前回書きました)バレニクリンですが、残念なことに、このお薬はこころに問題のある方に対しては禁煙成功率がきわめて低いことが判っています。また、ある種のこころの病気の素因のある人が本当に発症したり、こころの病気の調子を崩してしまうことさえまれながらあるようです。理由はよくわかっていないようですが、ニコチンは本来のニコチン受容体だけでなく、神経の伝達にかかわる他の受容体にもくっつく一方、バレニクリンはニコチン受容体α4β2のみにくっつくことにあるようです。前者によって(一時的ながら)よい状態が得られていたこころ、つまり神経伝達物質のバランスが、バレニクリンにより崩れてしまうためでは?と考えられています。

 禁煙できることはいろいろな癌の危険を減らしたり、肺の機能の低下を遅らせたり、体にとってよいことだらけなのですが、上記の理由から、リエゾンメディカルではバレニクリンを用いた禁煙治療は行っておりません。ご理解のほど、どうぞよろしくお願いいたしますニコニコ

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