『ご挨拶』
MADEFOR COSMETICS(メイファーコスメティックス)(http://www.madefor.co.jp/
)プレゼンツ、「世界のニキビ研究早わかりブログ」掲載させて頂きます、Dr.MADEFOR(ドクターメイファー)です。
大変寒い季節になりました
あつーいお風呂にゆっくり長くつかる方も多いのではないでしょうか。しかし、ここでちょっとご注意![]()
乾燥肌や敏感肌の方の場合、長時間の入浴は、就寝時のカユミを引き起こしてしまう場合もあります。お風呂上がりは、クリームなどで保湿を行うことが効果的かもしれないですね![]()
『本日のトピックス』
~意外にしられてないニキビの進行メカニズム~
皆さんニキビといえば、赤く腫れ上がって炎症をおこし、中心がしろーくなったものをすぐにご想像できるのではないでしょうか![]()
![]()
でも、ちょっと考えてみるとたくさんの不思議な点があります。炎症がおきるというのは、皮膚にとって、かなり大変な状況なので、「ニキビ=いきなり炎症がおきる」ってことはちょっと考えにくいですよね![]()
であれば、ニキビが赤く炎症を起こす前にはそれに至る過程が存在するはずです。でも、ふと考えるとそれってどうやって起こるのかに関しては、意外に知られていないんです![]()
というわけで、今回は、ニキビって基本的にどうやって進行するのかということをお伝えしたいと考えております。
ニキビの初期は、どのように起こってくるのでしょうか![]()
それは、毛漏斗部(一般的にいうところの毛穴だとお考えください)の閉塞にあります。まず、何らかの要因(様々な説があります)により、毛漏斗部表皮細胞の異常増殖が誘導されます。これを専門的には、毛孔異常角化(abnormal follicular keratinization (afk))といいます。このafkが毛漏斗部におこり、微小面皰(Microcomedo)が形成されます。その後、このような微小面皰は、何らかの要因により、さらに成長していきます。これを皮膚科学的には、面皰成長(Comedogenesis)といいます。面皰成長が進行すると面皰(Comedo)はさらに成長し、毛漏斗部を大きく閉塞していきます。
この状態になると、皮脂腺からの皮膚表面への皮脂の分泌が停滞し、面皰内部に滞りが起こってきます。
そうすると、外部環境(紫外線・副流煙)、および生体内の影響により、活性酸素(Reactive oxygen species, ROS)などの様々な酸化ストレス要因が発生し、これらの影響により、皮脂が酸化を受けることで、面皰内部に停滞した皮脂は、遊離脂肪酸(Free fatty acid, FFA)や過酸化脂質(Lipid peroxide, LPO)に変化し、毛漏斗部周辺の表皮細胞が、酸化物質によりダメージをうけます。
そうすると、表皮細胞は、ダメージを受けたということを周囲にしらせるためのインターロイキンやサイトカインなどと呼ばれる、ダメージを受けたことを周囲に知らせるための情報伝達物質を分泌します。
これらの物質は、生体内の免疫機構に関わる白血球・リンパ球などを毛漏斗部付近に、遊走(集めることです)させます。毛漏斗部には、アクネ菌などが存在するため、それらにたいする免疫反応が誘起され、毛漏斗部周辺に炎症が誘導されます。この炎症状態がひどくなると、毛漏斗部表皮の隔壁が壊れ周辺組織の崩壊が起こります。さらなる炎症状態の悪化を引き起こし、膿みなどを伴う場合もあります。これが、膿疱です。これが毛漏斗部の広い範囲で起こると、膿種や結節といった硬いしこりを形成します。これがニキビの最終段階です。この白血球などによる組織の損傷が続くと、皮膚組織も損傷を受けます。これがいわゆるニキビの痕、皮膚科学的には、瘢痕というものになります。こうして、ニキビは進行していきます。
つまり、ニキビが最終段階まで至らない段階において、適切な対処、予防を行うことが非常に重要なポイントなのですね



