こんにちは。
整形外科医師の
田嶋まさみです。
初めましての方はこちらから。
私の医師としての専門分野は整形外科。
命の宣告でないにしろ、
酷なことを言わなければならないことは多々あります。
例えば・・・
「ギプス、2か月。」
来週が小学校最後の運動会、という子供は
目に涙を浮かべ、両親もなんとも言えない表情でした。
来月が大切なサッカーの大会なのに！
来週は小学生最後の運動会なのに！
でも、骨がきちんと癒合するために固定が必要な子供に
ギプスや安静の宣告をすると
子供は目に涙を浮かべ、ご両親もなんとも言えない表情を浮かべます。
そしてもうひとつ、
ある日の事。
88歳の脊椎圧迫骨折の女性に、
「このコルセット、まだつけてないとだめなの？
とベッドサイドで聞かれ、私はこう答えました。
3か月必要です。
そうしたら彼女はこういいました。
「3か月・・・！
1年って言われるより、全然いいわよね！
年とか半年とか言われたら気が遠くなりそうだけど
3か月と思えば全然いいわ。
わたし、がんばるからね。
こんなお歳だから、第二の人生とかいうのもなんだけど
こんなお歳だから、第二の人生とかいうのもなんだけど
たった3ヶ月、人生もう一回と思って頑張ります。
どうかよろしくね」と。
背筋が伸びた思いでした。
ベッド上でこんなふうに頑張っておられる方がいる。
それに対し
好きなモノ食べられて、
行きたいところに自由に歩いていける
自分が頑張らないでどうする！！！
彼女との会話で感じたのは
3か月安静にする。
という事実を
3か月もベッドにいないといけないのか・・・
と思うか
3か月という期間を全力で頑張る
ととらえるか。
それだけで
生きる気持ちが全然違うということを教わりました。
さらにこの女性は
毎日私に、このようなことを言ってくれました。
「先生、今日も私、一日
ベッド上で足を100回動かしたよ。
今日1日とにかく、精いっぱいやろうって思って
頑張れた。」
そう。
3か月安静、とか
〇〇という合格に向かって、という
長期的な目標があることは大切なんだけど
正直、未来の目標が遠すぎて
めげてしまうこともありますよね。。。
だからこそ
目の前の小さな目標に向かって
1日単位で大切に生きる。
1日頑張れたら
自分を褒めてあげて、夜はしっかり寝る。
そして次の日が来る。
そんなふうに
その日その日を毎日頑張ること。
できないなんて、言い訳にしかならないなと
自分の背中、ピシッと伸ばされました。
ここまでお読み下さり
ありがとうございます。
おうちでは思春期女子二人の母ですが
フルタイム現役整形外科医師です。
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