2020年8月3日更新

 

ASDの長男を持つ父親で、東京品川の高輪台で発達障害のお子さんとそのご家族のためのアイデス・クリニックと、児童発達支援・放課後デイサービス「キッズプレイスたかなわだい」を運営している医師でもあります。

 

現在自分が行なっている発達障害の児童へ統合的発達サポートシステムの紹介や、日常のことや、発達障害のお子さんを持つ親御さんたちに有益な情報の提供を行なっていく予定です。どうぞよろしくお願いします。

 

#発達障害への統合的発達サポートシステムその30:発達障害への支援⑤医療的支援(薬物療法②)

 

 

前回は、医療的支援の薬物療法の総論的なことについてお話しします。今回は、薬物療法で使用する薬剤を紹介します。薬物の使用に関しては、専門家の判断によって行われますので、その使用量などは,今回記載していないことをご理解ください。

 

 

発達障害治療に使用する薬剤リスト

疾患別治療薬

説明

ADHD治療薬

アトモキセチン:ストラテラ:

 

 

 

メチルフェニデート:コンサータ

 

 

 

 

 

インチュニブ

 

 

非中枢神経刺激薬:ノルアドレナリンの再吸収を阻害し。ADHDの症状である不注意、多動性、衝動性を改善する効果が期待される。

ドーパミンやノルアドレナリンの再吸収を抑制して神経間の機能を亢進する、ADHDの症状である不注意、多動性、衝動性を改善する効果が期待される。   (登録された医師のみ処方が可能。)

非中枢神経刺激薬で、ノルアドレナリンの神経受容体であるα2A受容体を選択的に刺激し神経伝達を増強させ、ADHDの症状である不注意、多動性、衝動性を改善する効果が期待される。

合併疾患に対する治療薬

 

睡眠障害

マイスリー:ゾルビデム

 

ロゼレム:ラメルテオン

 

 

ベルソムラ:スボレキサント

 

 

(抗ヒスタミン剤製剤も使用

することもあります。)

 

超短時間作用型の非ベンゾジアゼピン系睡眠薬

メラトニンの1型、2型受容体に対して作用する非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(依存発生の可能性が低い)

オレキシン受容体結合を阻害して、睡眠を誘導する。その作用機序から中途覚醒に対しての効果も期待される。

苛立ち、不安

エビリファイ:アリピプラゾール

 

 

 

 

甘麦大棗湯

 

抑肝散加陳皮半夏

小健中湯

神田橋処方

 

 

ドーパミンD2、D3受容体パーシャルアゴニスト作用を有するのが特徴。ドーパミンによる神経伝達が過剰なときは拮抗作用を、低下しているときは活性化作用を示すと言われる。

セロトニン分泌を誘導し不安が基礎にある時に使用

苛立ちが強い時に使用。

セロトニン分泌を誘導。

桂枝芍薬甘草湯+四物湯

or 小健中湯+十全大補湯

夜尿、過活動性膀胱

ミニリンメルト:デスモプレシン

 

ウリトス:イミダフェナシン

ベシケア: ソリフェナシン

バップフォー:プロピベリン塩酸塩

 

夜尿、過活動性膀胱

ミニリンメルト: デスモプレシン

 

ウリトス:イミダフェナシン

ベシケア: ソリフェナシン

バップフォー:プロピベリン塩酸塩

を有し、これらの作用により排尿運動作用を示すと考えられる

便秘

マグミット:酸化マグネシウム

ラキソベロン:ピコスルファートナトリウム

ミヤBM:酪酸菌

ラックビー: ビフィズス菌

ビオフェルミン: ビフィズス菌

ビオスリー:乳酸菌, 酪酸菌, 糖化菌

大建中湯

調胃承気湯

大黄甘草湯

小健中湯

 

緩下剤

腸管蠕動亢進

 

腸内環境改善

腸内環境改善

腸内環境改善

腸内環境改善

腸管の動きを活発にする。

腸管の動きを活発にし、排便を促す。

腸管の動きを活発にし、排便を促す。

小児の消化器症状に使用します。

食欲不振

六君子湯

ガスター:ファモチジン

タケプロン:ランソプラゾール

 

上部消化管の蠕動を亢進します。

胃炎等などの症状に対処します。

胃炎等などの症状に対処します。

 

上記だけでなく、様々な症状に合わせて様々な薬剤の使用が検討されます。

 

前回もお話していますが、薬物療法の基本は、少量投与から開始して、状態が安定かすれば、必要最小限の量を使用するか投与を終了することが基本です。

長期間薬物療法を行なっている場合は、急に薬物療法を止める事は、離脱症状

が発生することが予測されるので、薬物療法の中止は主治医の監督下で行なってください。

 

それではまた次回。

 

参考文献

1)発達障害の理解と治療・支援. 東京小児療育病院 医療スタッフ、東京小児療育病院、2015

2)プライマリケアで診る発達障害、黒木春郎、中外医学社、2016

3)データで読み解く発達障害、平岩幹男編、データで読み解く発達障害、中山書店、2016/11/13’

4)発達障害の薬物療法、杉山登志郎、岩崎学術出版社、2015

5)本当にわかる精神科の薬はじめの一歩改訂版、種田健、羊土社,2018

 

 

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クリニックが取材された本が出版されました。

発達障害に対して栄養療法などの治療を行なっている7人の医師のインタビューと、それに対して国立精神・神経医療研究センター病院の功刀浩先生がコメントされています。この手の本では、客観的視野に立った今までになかった本だと思います。

 

「発達障害 食事・栄養・キレーション療法をご存じですか?」

https://www.amazon.co.jp/発達障害-食事・栄養・キレーション療法をご存じですか-樋田-毅/dp/490497929X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=発達障害+キレーション&qid=1586493248&sr=8-1

 

生化学的検査:尿中有機酸検査、尿中ペプチド検査、毛髪ミネラル検査、血液検査、その他

生化学的治療:食事療法、栄養療法、腸内環境整備、キレーション療法等

 

免責事項

当ブログにおいては、可能な限り正確な情報を掲載するように努めています。

しかし、新たな医療上の発見や診断分類の策定などによって、情報が古くなることもあります。そのため必ずしも正確性を保証するものではありません。

また、患者さん個人により状況は千差万別であり、安全性を保証するものではありません。

注意事項

発達障害の治療に関しての様々な情報がインターネットなどで散見されます。その中には、極端や食事療法や薬剤の使用等などもあります。現在、当院で行っている生化学的治療は、患者個人に合わせたサプリメントの調整や、環境調整やSST、PT等も含めた生活全体に対しての包括的な指導を行うことで、その治療効果を得ています。ですから、生化学的治療を行う場合は必ず専門家の指示に従ってください。

自己流での治療や、インターネットサイトなどの医療関係者以外が提供する治療を行った場合は、有害事象が発生する危険性もありますので注意が必要です。また、お子さんのことなどで疑問に思うことはかかりつけの医師にご相談ください。

治療研究や外来対応が多忙を極め、現在個別でのメッセンジャー等での質問対応は行っておりませんのでご了承ください。ただ今後、みなさまに有益な情報をHP等でお伝えしていく予定です。メルマガも平成31年3月から開始しておりこちらにも、情報提供を行っておりますのでどうぞよろしくお願いします。

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