この間NHKでオランダの小学校について番組があった.とても良かった.子供の小学校(4歳からいけるらしい)にあわせてオランダに留学したくなった.

学校には時間割がない.基本的に好きなことができる.「基本的に好きなことができる」というのは決して無秩序ではないはずで,そこにどんな細かいシステムがあるのか知りたいが,そこまでは明らかにならず.ただ一人ひとりの子供に分厚い「カルテ」があって,どんな性格だとかどんな達成があるかとかおそらく弱点とかメンタルとか好みやなにやらいろいろなインタラクションが,いろいろな先生からまとめられている.これはものすごい資産だろう.

オランダの義務教育も40年前までは日本と同じ一斉講話方式で,それが理由かは不明としても,かなり落第生が多かったようだ.オランダは過去から現在においても,ある「程度」に達しないとelementary schoolを卒業できないようである.その評価が紙テストなのかどうかは不明.

40年前の日本と同じような授業風景も出ていたが,そこからあそこまで完全な変革を遂げるには,教員の相当な努力が必要だっただろう.手探りの教員育成と,手探りの地域合意であったはずで,その細かい過程が知りたい.カリキュラム自由な教育が普及されるためには,「人にはいろいろな生き方がある」という言葉が本当に心の底から合意される必要がある.



オランダのGDPは世界16位だが,人口は日本の1/7.一人あたりGDPは約4万ドルで日本の3万3千ドルより20%高い.しかし国民合意により時間外労働が厳密に管理されているので,人X時で割ると生産性にはさらに大きい開きがあると思われる.