男は仕事,女は家事と子育てという思い込みは,昭和に生まれた.それ以前は農民が大多数であるからして,基本的に共働きである.少し考えればすぐに分かることだが,専業主婦文化が50年にわたって続いているため,ずっと昔からそうだったかのように錯覚されている.

この価値観は,たちが悪い.なぜかというと大抵の女性がこの価値観に何らかの不満を持っていたからだ.だからこそ,自分の嫁(嫁!なんという言葉だ)にも同じ価値観に染まって欲しいと思う.自分の時間は取り戻せないし,自分だけ損した気分にはなりたくないから.

この価値観は,我々のような昭和最後生まれの世代が責任をもって戦い,勝利を収めなければいけない考え方だ.

しかしこの価値観は今となっては楽だ.男は仕事だけ,女は子育てだけ.

楽だ.本当に楽だ.

このラクラク感に,多くの人が今も屈している.