お久しぶりです.



仙台に帰ってきたのはよいが,予想されていたこととはいえなにかと忙しい.週末はほとんど当直のアルバイトだし,平日は病棟にご奉公である(大学院生ですから!).研究にモチベーションなかったら,これはつらいだろうなあ.岩手にいたときはいろいろシリーズものを書いていたが,途中では終わりません.ネタはあるのだが,時間がない.



浦和の今期最終戦を二つ続けて見ることが出来た.どちらもいい試合であった.日本人はやはり中東勢に対するコンプレックスをかなり払拭した感がある.すくなくとも現役世代では,サウジアラビアやUAEにこてんぱんにやられたという記憶を持つ人が少ないし,サポーターも同じだ.やはり日本は技術的な地位を確固たるものにしつつある.今後とも日本の前に立ちはだかるのは韓国のラフプレーということになるだろう.

決勝戦はすばらしい試合だった.ここまで緊張感とファンタジーのある試合はそうそう見ることが出来ない.とはいえとにかくACミランの圧倒的強さのみが印象に残る大会ではあった.かつて日本代表は,当時最強のナショナルチームであったフランス代表とコンフェデ杯で戦いコテンパンにやられたわけであるが,今回の浦和はまさにそのような状況であろう.

ミランの浦和に対するコメントを「リップサービスだ」と言い,「浮かれているマスメディアを批判している」文脈の記者もいるが,これこそ身の程知らずである.現在の日本のクラブチームのなかで,欧州ビッグクラブと肩を並べて語る資格のあるチームなど存在しない.だいたいカフーやロナウドが控えという時点で話にならない.我々はこのようなチームと対戦することが出来る運と,それをむりやりにでも実現させる日本の経済力に感謝すべきなのだ.



それにしても時代は変わった.前回ワールドカップの時もそうだし,日本人は参加し出すと何も考えずに世界一を目指し始める.最近は陸上トラックですら,メダルが取れないことを残念がり始めている.少なくとも20年前には考えられないような雰囲気だ.これは緊張感のない海洋国家の宿命なのか.しかしそれほど悪い傾向ではないような気もする.