ええ,どうも.新たなる場所で働き始めてしまった私です.また慣れるのが大変です.ただ我が診療科は,やることが決まっているのでその病院のシステムになれてさえしまえば,あとは惰性でも大丈夫.ちょっと後ろ向きだが,今回はピンチヒッターなのでそう考えても罰は当たるまい.



このあいだ何の番組だか忘れたが,松岡修三が母校「柳川高校」にコーチにくるという話をやっていた.柳川といえばごぞんじテニスの名門校.柳川高校が九州にあるため,主要な高校テニス大会がけっこうな頻度で九州でやられてしまうという非常に迷惑な高校だ.もちろん私はその迷惑を被ることの出来る実力はまったく持ち合わせていない.

とはいえ高校テニス界においての柳川の恐ろしさというのは,伝え聞くだけでもとんでもないものである.東の雄といえば堀越高校であったが,そこまでではないにせよそれなりのオーラはあった.

松岡は東宝のおぼっちゃんであるわけだが,実はテニス一家で親父も兄もテニスの名選手であった.彼は慶応幼稚舎からそれこそエスカレーター進学で慶応高校まで進むわけであるが,ここでテニスに人生をかけようと,文字通り家出をして柳川高校へ編入を果たすのである.しかも,さらにそのスピードを上げて,最後の夏のインターハイにが始まる前に,アメリカへ渡ってしまったのである.

本当にお坊ちゃんで馬鹿みたいに見えるが,やはり日本テニス界にとって松岡はずば抜けてすごい存在であった.

その松岡が母校柳川に帰ってきたわけであるが,その柳川はいまでも強いのだろうか.ぜんぜん弱そうだった.ただそれでも勝っているようである.(キャプテンは予選で負けたようであるが).日本のテニスは非常に弱い,なぜか進歩しないのだ.単純に,科学的なトレーニングを行っていないからであろう.特にメンタル面でのトレーニングだ.

やってみないとわからないが,テニスとは非常に寂しい競技だ.一人でどうにかするしかない.強烈に孤独である.その孤独を跳ね返すのに,松岡のような無駄な熱さが有効になることもある.やはり日本は輸入に頼らざるを得ない.強烈な指導者が必要である.もし強くなりたいのであるならば.