まずは、こちらの「違う」から。↓

 

"「ウクライナ侵攻は台湾海峡へ飛び火する」の矛盾──中国の気まずさとは"
六辻彰二、Newsweek、2022年02月26日

https://www.newsweekjapan.jp/mutsuji/2022/02/post-141.php

 

<抜粋>

" 念のために確認すれば、侵攻に関するロシアの言い分は「ウクライナの'軍事政権'によって弾圧され、'大量虐殺'の危機に直面する現地の人々の要請に基づいて部隊を派遣した」。ここでいう'現地'とは、ロシア系人やロシアから送り込まれた民兵を中心とする勢力で、彼らは2014年以降ウクライナ東部を実効支配してきた。
 いわば分離主義者を煽り、その独立要求を大義名分に介入するのがロシアのやり方だ。それがたとえ露骨な国際法違反でも、「現地の意志こそ全て」という論理である。

 だとすると、これを認めることは中国にとってヤブ蛇になる。

 「現地の意志こそ全て」だとすれば、独立志向を強める台湾の意志を最大限に尊重しなければならなくなるからだ。

・・・・・

 台湾だけではない。香港でも新疆ウイグル自治区でも反体制派は「中国を分断しようとする分離主義者、テロリスト」と位置付けられ、弾圧されてきた。その意味で、ロシアの手法は中国の論理とは相性が悪い。
 だからこそ、中国政府は国内で反ロシア世論を取り締まりながらも、「台湾はウクライナではない」としきりに強調してきたのだ。

・・・・・

 さらにいえば、中国はミャンマーの軍事政権などの人権侵害を黙認してきたが、そこには「内政不干渉」の論理がある。一方、クリミア編入やウクライナ侵攻は「内政干渉」以外の何物でもない。いわば中国の公式の方針を否定する内容だが、異論も挟みにくい。"

<抜粋終わり>

 

「台湾はウクライナとは違う」は、私もそう思う。

また、

「ウクライナに対するロシアの大義名分が『台湾に対する中国』に当てはまらない」

もその通りだと思うが、だから、

「中国はロシアのように武力行使できない」

という論理はおかしいのではないか?

 

ウクライナは独立国だが、台湾を「独立国」として承認してるのは一部の小国のみ。

それは経済大国・中国が「一つの中国」を主張しているからで、主要な国々がそれを承認しないまでも認識している。↓

 

 

 

だから、中国の台湾併合は、中国にとって「国内の問題」であって、他国にとやかく言われる筋合いのものではない。

つまり、(中国側の論理として)ロシアのウクライナ侵攻のような大義名分は要らないし、「不干渉主義」とも何ら矛盾しない。

 

私は、危機感を煽るつもりはないが、上記の論点からは、ロシアのウクライナ侵攻より中国の台湾侵攻の方がハードルが低いと思う。

 

一方、台湾当局はまた異なる観点から「台湾はウクライナとは違う」という声明を出している。↓

 

 

<抜粋>

" 羅氏は、台湾は台湾海峡に存在する自然の障壁として地政学的に重要な位置を占めるだけでなく、世界のハイテク産業のサプライチェーン(供給網)として、また半導体製造の担い手として大事な役割を果たしており、あらゆる面でウクライナと同列に論じることはできないと強調した。
 その上で羅氏は、この機会を利用してウクライナ情勢を台湾と不適切に結び付け、台湾の人々に混乱をもたらそうとする勢力が存在すると指摘。台湾当局は有事の際に必要な物資を備蓄しており、今月に入って防空シェルターの年次点検を実施したが、これをウクライナの戦争と関連付けるべきでないと述べた。"

<抜粋終わり>

 

確かに、ロシアとウクライナのように直接(陸の)国境で接しているのでない。

台湾海峡の真ん中には排他的経済水域(EEZ)があり、EEZは公海同様、どこの国の航空機が飛んでも、船が通っても、潜水艦が潜っても自由だ。

 

現に、米軍の駆逐艦が「航行の自由作戦」の一環として航行している。

この中国に対する牽制の効果は非常に大きいと思う。

 

また、中国に代わる半導体製造の拠点として西側諸国から重要視されている点も大きい。

 

こちらの「台湾はウクライナとは違う」なら私も納得できる。

結局、米国を中心とする西側連合軍の「介入のし易さと、介入の必要性の高さ」が大きくものをいう、ということだろう。

 

本当にそうであればいいと思うが・・・