水石 No,139
(故・本多忠三)
銘:【川擦れ菊・かわずれぎく】
産地:根尾川・左右 37cm
この石は菊花石、幅37cm・高さ27cm・奥行20cm・重さ26kg。という結構な大きさです。
何処が菊花石よっなんて言われそうだけど、よく見ると茶色い小菊があちらこちらに顔を出しているんです。
この菊花石は上部に平野となだらかな山岳部を持っているとして、忠さんは山水景石として見ていました。
私には左を向いてるちょっと耳の垂れたウサギに見えてしょうがない。
忠さんの家に行く度に、
私:「相変わらず、兎さんは太ってますね~。」
忠さん:「いえいえ、立派な山水景の石ですっ」
私:「いやぁ、どう見てもおデブな兎さんですよぉ~。」
忠さん:「だから、あなたには上部の山岳が見えないんですかっ。」
なんて言い合って笑っていた事を思い出します。
こちらで色々な写真が見れます。
こちらは忠さんの講釈付きの写真集~
上の写真集はPDF電子書籍版もあって、こちらでダウンロードできます。
http://osasoi.tyuuzou-honda.com/Resources/suiseki_201208.pdf
YouTubeでも見れます。
さて、公開🆖の石が一つ終わったので次はお見せできる石です。
この石なんだけど・・・。
ポイントは尖がった山と傘みたいになった部分ですが、山をそれらしく見せようとすると左右はこのままで前に倒さないといけないんだけど、そうすると傘の部分が前にダレちゃってみっともない。
傘を水平に持ってきちゃうと山が左後ろに倒れていっちゃう。
という事で、間を取ってこんな感じにしましょうかってなりました。
前後左右の細かな傾きは彫りながら調整していきます。
30~35mmくらい掘り込めば何とか立つんじゃないかと思ってます。
右から。
下が15mm前後と薄いので、安定して立つようになるまで板に突き刺すように掘っていきますよ~。