傍若無人の韓国…歩行者が通れないほど「歩道占領」
思いやりの日本…建物にできるだけ沿って行列
テレビで紹介され、突然有名になったソウル市西大門区弘恩洞のトンカツ専門店「トンカ2014」は8日、一日中営業ができなかった。開店を待っていた客同士が割り込みをめぐってケンカになったからだ。「一番乗り」で入ろうとした客2人が「自分の方が先に来た」と譲らずにケンカになったため、オーナー店長のキム・ウンソさん(40)が「今日は休業にする」と宣言した。キムさんは「行列中に問題が起こったら、その日は休業するという原則を作った」と話す。14人で満席になる同店は昨年11月にテレビで放送されて以来、毎日100人前後集まるようになった。店の周辺では騒音やマナーの悪さがひどくなり、地元住民ともめている。ある住民は「こんなことなら、ここを出ていけ」と抗議した。近くに住むイさん(69)は「窓から客のざわめきが聞こえてきて耳障りだ。一般の住宅の玄関前まで人が並んでいて通行できないなんて、どうやって生活しろと言うんだ」と怒りをあらわにした。
最近、テレビやソーシャル・メディアで紹介された人気飲食店に客が集中し、「行列マナーの悪さ」が住民生活に不便を強いるとの指摘がある。他人を気遣ったり思いやったりしない一部の客は歩道や車道を占領し、隣家の玄関前や隣の店の出入口をふさいで並ぶ。住宅街にある人気店では、隣家との間の塀の近くに立って大声でおしゃべりをする客のせいで近所からの抗議が急増している。
日本では、韓国のような無秩序な並び方はほとんど見られない。日本人は並ぶ時、できるだけ建物に沿って並ぶので、ほかの人々の通行を妨げることがない。列が長くなる時は通行スペースを確保しておく。待っている間はずっと、大声でおしゃべりするのではなく、持ってきた本を読むなどして静かにしている。米経済専門メディア「ビジネス・インサイダー」は「日本人は行列するのが『insanely』(=正気とは思えないほど、とんでもなく)うまい。軍事作戦のように見えるほどだ」と伝えた。
成均館大学のク・ジョンウ教授は「他人への配慮が身についている日本に比べ、韓国は『他人よりまず自分』という認識が強いためにこうした現象が生じている」と話す。光云大学公共コミュニケーション研究所所長を務めるイ・ジョンヒョク教授は「(韓国では)スニーカー限定品の購入や人気店への入店を待つ時のように、並ぶことに対してきちんとした秩序がない。日本やカナダのように歩行者を思いやって並ぶ文化を学ばなければならない」と語った。
朝鮮日報より一部抜粋