出逢いは突然で、運命的なものだった。
自分の弱さに泣き濡れた夜と、悲しみを詠った朝を超えて、
また同じ過ちを繰り返さぬように誓ったその夜・・・
君は現れた。
何も信じていなかった。
信じられなかった。
でも、きっと私は期待していた。
新しい何かを。誰かを。
夜が明けて朝が来るまで、
ずっと話し込んだね。
君は優しくて、私はその優しさに溺れてしまった。
流した涙はその優しさの海に還って行った。
その日からずっと、私たちはたくさんの話をしたね。
誰にも言えないようなことも、君には話せた。
徐々に、お互い惹かれあっていった。
時には喧嘩もした。わがままを言って困らせた。
泣いた。でも、好きだった。
気持ちだけが先にくっついてしまっていた。
初めて君に会ったとき、緊張で上手く話せなくて、
君の持つカバンの端を掴んで人混みを歩いたね。
君から差し伸べられた手を、素直に握ることができなかった。
プラネタリウムの暗闇の中、
君は初めて私の手をぎゅっと握ってくれた。
ただ胸が、ドキドキした。
とても嬉しかった。
でも私は、そんな君の気持ちを信じられなくて
躊躇って、断って、君を傷つけた。
気まずい沈黙の中、君は私にキスをした。
ただ生温い、唇の感触は想像とは少し違った。
憧れのFirst Kissは、あっけなく奪われた。
驚いて顔を離した私は、ただ口を押さえるだけで、
しばらく何も言えなかった。
呆然としながら、君を傷つけたことを後悔した。
やっぱり、好きだったんだ。
下手なキスでも、もっとしてほしいと思った。
不器用でもいいから、君に愛してほしかった。
そして、君を愛したかった。
初めて一緒に過ごした夜、ベッドの中で何度もキスをした。
曖昧な関係のまま、ボーダーラインが消滅した。
抱きしめられると、胸が熱くなる。
幸せになる。心地好い痺れが押し寄せる。
私はずっと君だけのものでいたい。
君だけに愛されたい。
甘い言葉を囁いて、とろけるキスをしてくれる君に
ずっと抱かれていたい。
どうか真実の愛でありますように。
また夢で逢いましょう。