サッカー代表日本代表UAE戦は今回の予選の分岐点となる試合です。
現在勝点10で得失点差で2位につけている日本代表ですが、楽観視できる状況ではありません。
サッカー日本代表はここ10数年の「ツケ」が一気に廻っていてその為に苦戦が続いています。若手が伸びてない状況が今回の苦戦する要因になっているのです。

「U20ワールドカップカップ不出場のツケ」
今年U20日本代表は5大会振りにアジア予選で世界への出場権を確保できました。しかし空白の約10年を簡単に埋める事は出来ません。現実に代表の主要メンバーは北京五輪代表、彼等、30歳付近の選手達がほぼ最後のU20大会出場経験メンバーの「残党」なのです。

「育成を軽視した日本サッカー協会」
ナイジェリアU20世界大会準優勝でピークを迎えた代表ですが、それ以降は明らかに軽視して来ました。ナイジェリア大会の時は何度も海外遠征を繰り返し、強化をして来ましたが、年々減少して、Jリーグも充実して来た影響もあり、徐々にクラブに育成強化を「お任せ」する様になって来ました。そして2007年カナダ大会を最後に空白期間が出来ます。本田達は2005年の出場メンバーでした。

「スカラーアスリートプロジェクトから世界へ」
私も記事(http://ameblo.jp/doyoulovefootball/entry-10030330938.html)の中で紹介したこの京都パープルサンガの育成制度は2006年よりスタートした制度です。丁度代表のU20大会最後の出場時と時期が重なります。
久保裕也選手はその第5期生としてのメンバーです。順調にキャリアを重ね、スイスリーグへと「ヤングボーイズ」海外移籍をします。そして本来ならリオ五輪も出場予定でしたが、所属クラブが招集を拒否しました。
日本のメディアはこれを「ヤングボーイズのワガママ」的な報道が多かったですが、私は久保選手がそれだけクラブにとって必要不可欠な選手と捉えました。A代表と違いクラブは招集を拒否する権利がある、主力選手を強制力が無いのにわざわざ差し出す慈善事業のクラブはありません。

「若い力が日本を救う」
今回の日本代表は長年代表を支えて来た本田圭佑、長友佑都が所属クラブで冷遇されて来ている中での予選、本来なら非招集でクラブでのプレーに集中すべきですが、代表のメンバーで彼等を上回る実績が無く、本田達を招集したハリル監督の気持ちも理解できます。
しかしここは若い彼等に賭けてみる勇気が必要です。久保選手は今年の1月というウィンターブレイク期間の移籍というタイミングでしたが、見事にベルギーのゲントにフィットしています。移籍初戦のFKゴールから7試合で5ゴール。こんな短期間でフィットできる適応力があれば代表でも問題無く結果を出せる筈です。
23日スターティングリスト用紙にハリルが「KUBO」と書いたフォームを提出する事を僕は祈ります。