小田原の真ん中を走る国道一号線。あと、二週間で箱根駅伝で、選手たちが走る道です。

そこに、ういろうという漆喰の白壁の建物があります。これが、ういろうのお店です。

ういろうといっても、名古屋のういろうとは違い、ここは、知る人ぞ知る漢方のお店です。

実は、僕も、昨日初めて知ったのです。

この白壁のお店の横に併設された杏林亭という中華料理の店のランチョンマットに書かれている情報によると、

ういろう=外郎というのは、1383年、中国の現王朝滅亡で、明王朝への帰順を拒んだ陳延祐(ちんえんちゅう)が亡命してきたのが、始まりで、その後、陳延祐は、博多で医薬師として活躍、陳外郎と名乗り、日本での外郎家が始まった。その時に、持ち込んだのが、透頂香(とうちんこう)が、現在まで、小田原の外郎家に受け継がれている。その後、京都に映り、祇園祭の蟷螂山を始め、

もてなしの菓子は、お菓子のういろうとなった。応仁の乱で荒廃した京都を出て、遠州森町にうちり、五代目の時に、小田原の北条早雲のもとに移った。そして、現在、小田原で最も古い商家として伝統の薬と菓子を作り続けている。

ランチは、さすが、薬を扱うお店のメニューだけあって、素材、味付けも実に健康的にバランスが取れていた。写真を撮るのを忘れてしまったのが残念。

 

そして、売っているのが、透頂香。

これです。

3000円一箱の中には、仁丹のような漢方の薬が入っているのです。

これが3袋入っています。

効能は、以下の如くです。

肝臓に効くので、お酒を飲む前、飲んだ後、爽やかになるという。

胃痛、腹痛、頭痛、さらに、其他用急病皆奏効とある。

なんでも、日本全国から買いに訪れるお客様がたくさんいるとのことで、

ネット販売などは一切していないとのこと。

そして、一人のお客が一回に買えるのは、この3000円の箱、二箱まで。

薬の成分に使われている素材は公表されていない。