石山寺は、滋賀県大津市にあります。
ここは、あの紫式部が、源氏物語を書いたところで知られています。
今回、美濃・京都の旅の最後に、石山寺に立ち寄りました。
ここは、とにかく素晴らしいお寺だということです。
京都のお寺にはなくなってきている風情や静かさがあります。

 
紫式部が源氏物語を書くことをできたのは、
もちろん和紙というものが存在していたからです。
そして、その後、室町、江戸と時代をとおして、先人たちは
源氏物語絵巻を創作していきました。
そう、それも和紙があったからこそ。
そして、和紙だったからこそ、今も残っているのです。

石山寺は、入り口は平坦な参道があり、
そこには、54歩で読む源氏物語を置いてある部屋があったりします。 

そして、突然、急な階段があります。 

ここを避けてちょっと遠回りになりますが、寺の一番上に行く道もあります。
この階段を上ったところの更に少し上に本堂があります。

急というのは、この階段だけです。後は、その本堂に上る階段だけでしょうか。

そのあとは、だらだらとモミジやサツキの植え込みの道を上がっていくと、

 一番上に、石山寺豊浄殿があります。

ここは、現在、紫式部の「ほとけの誓ひおもきいしやま」
という展示会をやっています。
残念ながら、写真は写せませんでしたが、
紫式部の書いた大般若経も展示していますし、
各種の屏風や、絵巻など興味深いものを見ることができます。
 
和紙や屏風に絵を描いた人、お経や書を書いた人たち、
そしてもちろん、紫式部は、1000年後に自分の書いた小説が、
こんなにも、繋がっていくことを予期していたのでしょうか?
そんなことを考える時間の静謐さが、
この石山寺にはあるような気がします。 
 
興味のある方は、是非一度、訪れてみては如何でしょう。
滋賀県にあるお寺は、三井寺といい、この石山寺といい、
平安時代と遭遇できるお寺があります。