インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に、人気お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光さんの殺害予告を書き込んだとして、警視庁は27日、埼玉県上尾市上尾村、無職小沢史人容疑者(32)を脅迫の疑いで逮捕したと発表した。
発表によると、小沢容疑者は今月8日、自宅のパソコンから、「爆笑問題の太田光を包丁で刺し殺します。これは犯行予告だ」などと掲示板に書き込み、脅迫した疑い。小沢容疑者は「冗談のつもりでやった」と供述しているという。
(2008年7月27日12時21分 読売新聞)
あれほどユーザーの情報開示をしぶっていた2ちゃんねるが、あっさり公権力に個人情報を売り渡すようになったようだ。
かつて自由と人権を重視した人たちは、「冗談で権力者に対して死ねなどと悪口を言っても、逮捕される時代」を恐れて「凶暴罪」に反対したものだが、
いまや某瓦斯ニュースのネタ をパクったような冗談の書き込みに対してですら、すでに逮捕者が出ている。
インターネットの掲示板に「小学校で小女子を焼き殺す」などと書き込んだとして、埼玉県警吉川署は16日、威力業務妨害の疑いで千葉県船橋市丸山、無職、杉田敦史容疑者(23)を逮捕した。
調べでは、杉田容疑者は6月29日午後6時40分ごろ、インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に、「明日午前11時に丹後小学校で小女子を焼き殺す」「おいしくいただいちゃいます」と書き込み、同県三郷市の同校の業務を妨害した疑い。
杉田容疑者は小女子は『コウナゴ』と読み小魚の意味で、殺害予告には当たらない」と否認している。
最近では(某氏曰く総務省の指導のおかげで)「疑わしきもの」に対し、公権力・警察に個人情報を開示するプロバイダーの判断の閾値が極めて下がってきているようだ。
ネットとは距離的束縛を解き放って人を自由に羽ばたかせるものだ、自由な言論の場だ、と期待を持った時代もあったが、日本では、日本に住む「良識人」の民度に合わせたネットの自由度を確立しつつある、ということなのだろう。
戦前、「非国民的行為」と憲兵に密告された人は、「密告者の気に入らない相手だった」というケースもあったと聞いている。
北朝鮮でも同じようなことが行われていると聞いた。
気に入らない他人の言論の自由を奪う権利を公権力に望むようになる「落ちた民度」の人たちは、国のためだの正義だのを振りかざして同じことを繰り返すようだ。
うにアニキの記事「デジャヴュ」 にTB.
参照。
「ここに来たことがあるのなら、何をすればいいか分かるはずだよね。なんか、来たことがあるような気がするんだ。私たちはみんなここに来たことがあるんだ」