希少種を飼育展示したいだけの「動物園」に政治的な抗議電話をかけるクサクサクチョウヨの吹き上がりっぷりにはげんなりするばかりなのだが、
(恩賜動物園に政治問題で物申すとはなんたる国賊!)

まあ、おれも前回の記事で「パンダくれたっていいじゃねえか!」と言ったことを、うにアニキの記事を読んで反省していたところであった。

死にゆく猿

絶滅が危惧されると言えば、パンダなんか千数百頭しか残っていないというのに、東京に連れてきていいのだろうか。かわいいし、友好の証しを示してくれることはとてもうれしいことなのだけど。

消えかかっている動物たちが動物園で簡単に見られることは、私たちに誤った安心感を与えないだろうか。無邪気に動物たちに手を振る子どもたちに、「あなたがおとなになるころには、パンダもオランウータンも、いなくなっちゃっているかもしれないんだよ」って、私たちはうまく伝えられるだろうか。


うにゅー。

パンダが「レンタル」されているのは、絶滅危惧種でワシントン条約によって保護されているからという知識を事前に持っていたにもかかわらず、

パンダほしさのあまりごねてしまった。スマヌ。

そうだよなー、千数頭しかいないんだよね、パンダ。
レンタル料金は「種の保存」活動に使われているそうだ。
レンタル料だけじゃなく、パンダを飼育すること事態、非常に難しく、お金がかかることなんだとも。

ナショナルジオグラフィック
特集:パンダ貸します


 なぜ、パンダにはそんなに金がかかるのか? 過保護な飼育が一つの要因だろう。動物園の人気者だけに、パンダはどこでも手厚い世話を受けている。最新設備の整った監視カメラ付き飼育室、献身的な飼育係と獣医、そして新鮮な竹にニンジンやヤムイモ、それにビタミンとミネラルたっぷりの特製ビスケット。こうした飼育には年間何十万ドルもの費用がかかる。
 複雑なのは、それ以外の出費だ。ジャイアントパンダは「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(通称、ワシントン条約)」と、米国では「種の保存法」の二つの法律で守られている。「ワシントン条約が禁じているのは『主として商業目的』での動物の取引。米国の保護法はさらに踏み込んで、絶滅の危ぶまれる動物が輸入によって種の生存が補強される場合に限り、動物園に輸入を許可するとしています」と米国魚類野生生物局のケン・スタンセルは言う。
 こうした規制の強化によって、パンダのレンタルは様変わりした。1980年代から90年代の初めには、たびたび中国から米国の動物園へ、短期間パンダが貸し出されていた。これは保護のためというより、中国側に支払われるレンタル料や、米国の動物園の入園料収入といった経済的なメリットが主眼だったようだ。
 成熟したパンダが繁殖設備のない施設に送られることもあったし、中国の動物園がレンタルのために野生のパンダを捕獲しているといった批判すら聞かれた。米国魚類野生生物局はこうした状況を受け、新たな規則ができるまでパンダの借り受けを一時的に禁止した。「借り受けがパンダの保護に役立つような方法を考えることにしたわけです」とスタンセルは言う。
 そして同局は98年、米国の動物園がパンダの借り受けを希望する場合には、パンダ保護のために中国と協力することを義務づけた。
 中国は様々な助力を必要としていた。まず、中国の保護機関には、パンダの病気やホルモン、社会行動といった基本的な情報が不足していた。動物園や繁殖センターは寄生虫や感染症の対策、繁殖技術や最適な餌選びなど飼育係への教育を求め、財政赤字に悩む中国政府は、自然保護政策を拡充するための資金も必要としていた。



というわけで、レンタル料を支払うのはパンダ保護には必要だと考えます!
日中友好とかだけじゃなくて、パンダのために。
おこじょさんが言ってるように、慎東京銀行に400億つぎ込むより絶滅危惧種の保護にあてたほうがマシ。

もっとも、繁殖のためにがんばって海外に遠征して果たせなかった日本固有の最後のパンダ、リンリンのことを思うと、うにアニキも言ってるように「そんなに頑張らなくても、ゆっくりできる環境で、どのパンダも過ごしたほうがいいのかもなあ」と、パンダ原理主義の俺は思い悩んでしまいます。うーむ。
(そういう意味ではシンタローの言うことにも一理あるのだが、あの人は「中国が嫌い」だからパンダに対してもああいうことを言っているのだろうなというのが丸見えなので(笑))