ものすごくケッタクソ悪い世の中だな。
自分の地域のことを例にとって、ちょっと語ってみたい。
現在父母および兄夫婦が住んでいる家は、20年ほど前商業地域にあった祖母がやっていた店+住宅+土地を売って、その金で買った、
山間の土地を切り崩して自治体が売り出した分譲区
で、うちが先陣切って家を建てたので、その後5年くらいは建設ラッシュで昼寝ができない(祖母談)くらいうるさかったが、売り切った後は引っ越してくるものなど誰もおらず、10数年経過した後は子供が育ちきって(俺のように)仕事を求めて他地区に流出したり、若い夫婦は不便な山間部での同居を好まずにもっと大きな近隣都市で自分たちで家を建てるといったケースが多く、残ったのは介護の必要な祖父母・父母を抱えて家を建てる経済的余裕なんてとても、という兄夫婦のような貧乏家庭か、50~80くらいの老夫婦の二人暮し、というのが現状。(空になって二束三文で売り出されている家もある。)
そんな折、先の読めないと評判のわが市では、3年ほど前に
うちの地区から車で15分くらいいった近接地域に
幹線道路を作り、ショッピングモールを誘致し、新しい分譲地を作って売り出し始めた。
まあここの売り出し文句がふるっていて、「子供が元気に育つ○○区」とかいうんですよ。
子供がいる家庭が土地を買ってうちを建てたら「一人につきウン十万の助成」をだすという触れ込み。3人以上だと100万くらいポンとくれてやるそうなんですよ公共費から。
うちはもともと車がないと生活できない地域ではあったんですが、新しい分譲地のショッピングモールに客をとられて近所にあったスーパーは潰れて、母は「騙された、こんなところに家を建てるんじゃなかった」とキイキイ毎日恨み言を言っております。
んで、うちからちょっと山のほうに入った地域はもともとあった集落で、林業や農業、酪農に従事する人たちが多く住んでおります。が、それ以外にも、独居老人宅に経済崩壊した夫婦が子供をおいていったとか、夫が自殺して子供を連れて戻ってきたとか、そういう事情のある家庭も多いです。
で、前述したように20年前分譲地に入った家庭で一時的に子供の数は増えたものの、それ以降子供の数が激減していて、学校費もようよう払えないような事情のある家庭の多いこの地区の小学校では、学校給食にもお金をかけられなくて、いろいろ工夫をして経費節減しているとか(給食のオバチャン/同級生談)。
学校設備の保全なども業者に頼めなくて父兄会に要請されることが多くなってきております。
保護者の負担を苦に、金のある連中は「子供のためだから」と例の「子供が元気」地域に分譲地を買い流出する。金のないのは取り残され、さらに学校運営が厳しくなる。
例の「子供の元気」分譲地にはウン十億かけて小学校が新設される予定のようですが。
家を建てる余裕のある家庭の子供はホイホイ貧乏人からむりくり搾り取った税金出してまで元気にしたい(<追従)けど、
金のない家庭の子供には徹頭徹尾冷たい、お前らの親が稼がないのが悪いんだという底意が丸見えの、自治体の底の浅さ。
そんな調子でぐるぐる金かけて新しい分譲地つくってもドンドン借金は増えるばっかりだろ。経済的余裕のない人間をさらに追い詰めてるんじゃさ。
「金持ちにモノを買ってもらう/金持ちを誘致する」と地方が元気になるという気持ち悪いくらいの能天気さ。
ここより遠く離れた地だが、
老人に我慢させてでも子供を元気にしたい
っていうのもアレですよね。
介護や経済的な事情で子供の数を制限したり生まないという家庭の、負の部分から目をそらして、
とりあえず子供が7人も8人も生んでも経済的に何の心配もない、
生める余裕の家庭はバンバン元気になりましょう、っていう。
どんな優生政策ですか?
グロテスクとしか思えない、ユーモアを感じることができない結果を目の当たりにして、
大阪人はユーモアがあるという自己申告は今後眉唾物として受け止めざるをえないなあ。と思った次第。
それにしてもめざましウヨ穴の喜色満面振りがキモイ。参院選の後はお通夜みたいに意気消沈しててホント分かりやすく自民に阿ってるなコイツラ。