イラク経験者で自殺5人=陸・空自派遣2年間-防衛庁

 イラク復興支援特別措置法に基づく人道復興支援のため、イラクとクウェートに派遣された経験のある陸上、航空自衛隊員のうち、計5人が自殺していたことが11日、分かった。防衛庁は「自殺の原因を特定することは困難で、イラク派遣が原因になっているかどうか分からない」としている。

 政府関係者によると、2004年1月から今月10日までの約2年余で、陸自で4人、空自で1人の自殺者が出た。これまでに派遣された隊員は陸自が延べ5000人、空自が延べ1600人に上る。 

(時事通信) - 3月11日6時3分更新



イラク陸自、帰国後3人自殺 防衛庁「原因特定できぬ」

朝日2006年03月10日07時44分

 人道復興支援のためイラクに派遣された陸上自衛隊員のうち、幹部ら3人が帰国後に自殺していたことが分かった。部隊の安全確保の責任者である警備中隊長の経験者も含まれている。防衛庁は「イラク派遣に原因があるのかどうか特定できなかった」としているが、自殺だけでなく強いストレスから職場に順応できな
かったり、自殺を図ったりしたケースも報告されている。防衛庁は正確な実態を把握しておらず、隊員のメンタルヘルスの見直しなど対応が急務になりそうだ。


 イラクから帰国した隊員は04年1月の派遣開始以来、8次隊までに約4500人。防衛庁は「プライバシーの関係上、明らかにできない」(人事教育局)と詳細を公表していない。

 関係者によると、3人の自殺者のうち1人は30歳代の元警備中隊長(3佐)で、昨夏、車に練炭を持ち込み一酸化炭素中毒死した。元中隊長は派遣期間中、日本に残した2人の部下が起こした不祥事や交通事故を気にかけ、帰国後も問題の処理に追われていたという。

 警備中隊長の職務は百数十人の警備要員を束ね、指揮官を支える要職。元中隊長の部隊は現地でしばしば危険にさらされ、宿営地がロケット弾などの攻撃を数回受けたほか、市街地を車両で移動中、部下の隊員が米兵から誤射されそうになったこともあった。

 元中隊長は一昨年に帰国後、地方の総監部の訓練幹部に異動。昨年あった日米共同訓練の最中に、「彼ら(米兵)と一緒にいると殺されてしまう」と騒ぎ出したこともあった。知人は「イラクでテロの巻き添えを避けるため、『米軍に近づくな』と言われていたのがトラウマになったのかもしれない」と話す。

 自衛官全体の自殺者は、約24万人のうち04年度は過去最高の94人(0.04%)、今年度は70人(0.03%、1月末現在)。派遣隊員は0.07%と2倍近い。

 派遣隊員の中で自殺未遂で入院したり、不眠症などで職場に復帰できなかったりするケースも報告され、帰国隊員を抱えるある師団では「数十人が似た症状を訴え、2人が職場復帰できていない」(幹部)という。

 複数の症例を診療した医官は「イラクでのストレスだけでなく、帰国後の異動や転勤など急激な環境変化も要因と考えられる」と指摘している。


「原因はわからない」「非戦闘地域か戦闘地域かわかるわけもない」「ケア対策はとっている」そんなことばかり言って責任逃してる政府のために大人しく死んでやったのか、と思うと涙が出そう。

国のために戦場に行った兵士に、「覚悟が足らん」とご高説を垂れて歩く立派なプロ国民のみなさんに、圧倒的な支持を政府が受けている限り、この状況は変わらない。

岩国も原子力空母も所詮他人事。


1,2年前までは、イラク派遣にも肯定的で、自分の仕事に自信を持って胸を張っていた自衛官が、昨年あたりからバタバタ辞め始めている。

米軍との合同演習で若い隊員が、「(米兵も)同じ軍人同士」と昔だったらとても口にできないことを公言していた。


なんのためにやっているのか

分からなくなることが多いから、死んでしまったり、犯罪に手を染めたり、麻薬に溺れたりしているのではないか。


張り切っているのは「政府(自民党)から給料を貰い」「政府の期待に答え他国との交戦を待つ」「軍人」という意識の隊員たちなのだろうな。

そこに国民の命を守るという大義はあるのか、疑問だが。