仲の良い小学生達の帰り道。



寄り道でもしようか。



少し町から離れた空き地で5人で遊ぶ。



一組二人のペアを作ってその場に座る。



残った一人がゲームの主役。



その主役の一言で、ゲームが開始する。



「これはゲームだから。」



開始したと同時に主役はそのペア達に目隠しをつける。



「君に決めた君に決めた。」



主役がペアの一人の後ろに立って言う。



その一人は「ごめんなさい」と5回繰り返す。



「許さない。」



許されなかった一人は主役に3本のえんぴつ、もしくはハサミでその一人の頭を突き刺す。もう一人のほうには首にえんぴつを突き刺す。



ゲームは終わると残っているのは一人だけ。



「これはゲームだから。」



そう言って残った一人は自分の右手の爪を剥ぎ



自分の生え換わった大人の歯をすべて抜く。



「これは、ゲーム。」



泣きながら言っても後には戻れるわけではない。



最後に自分でつぐなわないればならないのがルール。



残った一人には二つの選択肢。



自分で額にえんぴつを突き刺し、脳をえぐる。



それか、花柄さんを呼ぶか。



それは、ゲームをやる主役しだい。



「これはゲームだから」



ゲームとは。どうしてもゲームオーバーが必要なのだ

会社の帰りの時間でした。夜8時頃だったと思います。




日本橋はサラリーマンが多い街ですから、夜の8時といえば帰宅するサラリーマンや

一杯やっていこうとするサラリーマンで賑わう時間です。




交差点で信号待ちをしていると、原付と車が衝突しました。事故です。





結構な勢いだったので原付に乗ってた方の人が勢いよく飛ばされて

私を含めたサラリーマンの塊が信号待ちをしている横断歩道の前に投げ出されました。

顔は血だらけで、頭からはおびただしい血がどろどろと流れ落ちていました。






私はびっくりして119番しなければと思いながら携帯を取り出そうとしつつ

何気なくあたりを見てみると、信号待ちをしているサラリーマンが

老いも若きもこぞってその血だらけの人を携帯カメラで撮影しだしたんです。






ぞろぞろと前に携帯をかざしながら、顔はニヤニヤと。

あるものは、同僚と話しながら。




「ヤベー、コレ。エグいなあ」とか




「すげーもんに出くわしたなあ」とか




結構立派そうな服装のサラリーマンや年配の方も。

誰も止めに入らない。撮影をやめない。

私は119番し、その場を足早に立ち去りました。




あそこに1分でもいたくなかったからです。

あの時。携帯カメラで撮影してた人たちのなんともいえない悪意ある笑みを

今も忘れることができません。










時は19世紀のヨーロッパ、数々の犯罪を犯した男が捕まった。







その男は確かに数々の犯罪を犯していたし、その中には、聞いてしまったら吐き気をもよおすのもある。







だが、その男には病気の妻と子供達がおり、しかも、自分自身も仕事が出来ないような病弱な体だった。







だから犯罪に走るのも仕方なかったかもしれない。







しかし、だからと言ってそんな理由で罪は軽くならない。







少なくとも当時はそうだった。







そして、無情にも彼は、ギロチンの判決を下された。







だが、そんな時、ある科学者が哀れな男に取り引きを持ち掛けた。







内容は、「私は今、果たして人間が首だけでどれだけ生きられるのかが知りたい。キミがギロチンに架けられ、首だけになったら、私の質問に答えて欲しい。もし喋られなかったら、「YESが瞬き一回」、「NOが瞬き二回」で反応してくれ。」と言う物だった。







そして条件は「その後のキミの家族を保証しよう。」と言う事。







彼はどうせ自分は死ぬ身、その後の家族が安泰なら、そんな事はお安い御用だ。と、その取り引きを受け取った。







そしてその後、刑は執行された。







ストン、と言う軽快な音と共に、彼の首は飛んだ。







辺りに血が模様を描く。







そして科学者は、すぐさま彼に――正確には彼の首に近寄って質問した。







「意識はあるか…?」







瞬き一回。







誰かが悲鳴を上げた。







だが彼は構わず質問を続ける。







「痛いのか?」







瞬き二回。







そして最後の質問。







「目は見えるのか?」

















だが、もう彼は反応しなかった。