凸凹珍道中

結局クラブに遊びに行ったってちっとも面白くなかった。


僕は自分自身に腹がたっていた。


そりゃそうだろうよ、俺なんか仕事もせずに毎日ダラダラやってるだけだからな。


しかも海外だってよ・・・。。


もし日本でこんな事してりゃ、周りから非難の集中砲火を受けるに決まってる。


特に信念があるわけでもねぇからタチが悪ぃ・・・。


ちっ!他のヤツから言わせりゃただの呑気なバカンスやんけ、ボケが・・・。


でもホンマはそうじゃない。


何かがズレ始めているのに気が付いているのに修正も出来ねぇし、特別な出来事も起こらねぇ。


マジでどうなってやがる!?


こんなモンちっとも求めてねぇ!!


日本で想像してた常識を覆すハプニングは一体何処なんや!?


くそったれがぁぁぁ・・・・!!!


形にならないモノに怒りがこみ上げてくると同時にブラザー達に世話になっている事がたまらなく苦痛に感じてきた。


自分から泊めてもらったのに、ちょっと快適な生活になったとたんこんなに周りからサポートされる事がウザく感じる自分がたまらなくしょうもない人間だと痛感する。


俺はクソ野郎や。


でももう無理だ、移動したい。。


今すぐにだ!!


俺の道は俺自身で切り開くんや。


誰の手も借りたくねぇ!!


とにかくシンガポールに逃亡だ。


僕は朝、ブラザー達に角が立たないようにそれとなく打ち明ける。


でも実際はバスのチケットを取らないといけないし、今すぐ出発っつう訳にもいかず僕はあと2,3泊する事になった。


僕は再び自由という翼を手に入れたような気分。


だが、僕は吐き気がするくらい小さな人間だ。


でもどうしろってんだ?


しゃあないやんか。。。


今の俺は旅人。


それも腹決めて日本を飛び出したんや。


限られた時間の中で僕は自分ともっと向き合わないと行けねぇんだ。


ホンマにゴメン!!


僕が出発する間にもブラザー達は手厚く僕をもてなし続けてくれた。


彼らは本当に誠意ある人々なんや、きっと僕がおかしいんやな・・。


俺も少しは反省するっつう事を覚えたみたいだ。



凸凹珍道中
現地の元気な子供たち。


凸凹珍道中
サイフー達の従兄と一緒に晩御飯を食べる。


凸凹珍道中
シーシャと呼ばれる甘い香りのする水煙草。アラブから伝わったらしい。
凸凹珍道中
夜のローカルのナイトマーケットで僕は革のミニポーチをゲット。







そして僕がシンガポールへ旅立つ日がやった来た。


シンガポールから再びマレーシアに帰ってくるから僕はいらない荷物はサイフーに預けて出発する。


久しぶりのバックパックの重みに少し嬉しくなる。


肩にグッと食い込むバンドが心地良いな。


そして、サイフーに何かあったらいけないからという事で携帯電話を手渡される。


ったく。。毎度毎度、おせっかい焼きやがって・・・(笑)


僕はすぐに電源を落としてサブ・バッグの底にねじ込んでみせてニヤッと笑う。


なんかあった時だけ連絡すっから。大丈夫、まかしとけ。


僕はガッツリ握手をしてバスに乗り込む。


自分の座席に座り込んで僕は深呼吸する。


再び僕は一人っきりになった。


そう、この感じや。この感じを俺は求めてたんやぁ。


シンガポールかぁ・・、一体どんなトコなんやろ??


つづく




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