ハジャイ行きの長距離バスの出発時刻は朝7時30分だった。


ターミナルまでは事前に仲良くなっていたバイクタクシーの兄ちゃんに送ってもらった。


律儀に朝早くから宿の前で待っていてくれた。


そして少し早めにターミナルに到着した。


兄ちゃんと握手して別れた。


ありがとう。


さてと行きますか。


バスの移動時間は8時間。


長ぇっ・・・!!


ターミナルは大勢の人でごった返していた。


僕は自分のバスの確認を急ぐ。


なにしろ何台ものバスが連なって停まってるもんだから全く見当もつかない。


バスの乗務員に片っ端から聞きまくり、ようやく自分のバスを発見する事が出来た。


ほっと一息ついた頃には15㌔近くあるバック・パックの背負い部分に蒸されて背中が汗でびっしょりだった。


ミネラル・ウォーターをがぶ飲みする。


僕はとりあえずバスが出発するまでタバコに火をつけた。


サブバックから丸めたガイドブックを取り出しハジャイの情報を調べる。


新品だったはずのガイドブックも短期間ですでにボロボロになっていた。


メモや情報が書き殴られたガイドブックは旅人の勲章のように感じられた。


今まで穴が開くほど何度も読み返していたけれど僕の不安は一向に消えなかった。


どんな町なのかも検討すらつかない。


それでも僕は本当の自分に出会うために前進する。


そして無事、帰国してやる。


僕はそう言い聞かせバスに乗り込んだ。


バスに乗り込むとやはり外国人は僕一人だけだった。


別に一人旅なんて誰にだって出来る事だけど、僕は当時は自分がものすごいチャレンジャーだと勘違いしまくっていたのだった。


こんな事くらいでは人間は変われないのに・・・・。


つづく