激しくトタンを撃ち続ける大雨の音で目を覚ましたのは深夜2時過ぎだった。


ベッドが濡れてやがる。。


しまった濡れた海パン、脱ぎ忘れちまった(笑)


畜生、気持ち悪い感触。


とりあえず電気をつける。


改めて宿の部屋を眺めるとビックリするくらいボロボロだった。


トイレの水はバケツに汲んで流さなきゃならねぇし、壁には何匹ものヤモリがへばりついてやがるし、床で何やらうごめいていた黒い塊は蟻の大群だ。


僕は今、全く違う環境に置かれている。


日本でこんな体験した事あったっけ?


いや、全くねぇ。


腹が減ったし、喉も渇く。


でもそれにありつくのも一苦労だ。


コンビニなんかどこにあるのかわからねえし、蛇口をひねっても呑み水なんか出るわけねぇ。


日本では当たり前のようにありつけた全ての欲求がここでは半分も満たされない。


これも一人旅の醍醐味っつうやつだ。


満喫してやるよ。


しかたがねぇから朝が来るのを待った。


朝になる頃には雨も落ち着いたようだ。


僕はすぐにレストランで食事を食べてハジャイまでの長距離バスのターミナルまで散策する事にした。


かなり迷いながらどうにか到着し、バスのチケットを先に購入する事にした。


358B(1300円くらい)で手に入れた。


ぼったくりはなかった。


僕はいつも一人ぼっちだった。


宿に帰ってもする事と言えば筋トレ。


朝は決まって7時頃に目が覚める。


目覚まし時計を使うことなく規則正しく起床する。


まるで受刑者だった。


天気の良い昼間は公園へ散歩に出かけたり水族館やすぐ近くのカタビーチにまで出かけたりした。


カタビーチでは真昼間からイケイケのノルウェー人の爺さんがカフェで女の子とパフパフしていた事が印象的だ。


ダメだあの爺さん、完全にバカンスマジックにハマってやがる。


そしてワット・チャロンてゆう寺院に観光した事がタウンの思い出だ。


さすが、仏教大国だ。


神秘的なパワーが僕の体内を駆け抜ける衝撃だった。


何故か脚がガクガクと震えた。


それほど神々しいインスピレーションを感じた。


まるで僕の全てを見透かされたような不思議な気分だった。


夜はたまらなく退屈でしょうがないので、仲良くなったタイ人のサピヌ(自称、あきら)と名乗るおっちゃんとつるんでいた。


サピヌさんはタクシー運転手だから客待ちの場所がタウンの中央にある時計塔の下がお決まりのポイントだ。


おじさんは大昔、長野県でペンション経営をしていたらしく日本語がうまかった。


そんなこともあり僕は夜、暇になったらいつも時計塔に通った。


ある日おじさんの友人だと紹介されたスキンヘッド野郎は薬中、ゲイ、無職と三拍子そろった最狂の男だった。


握手する手が震えた。


いつもニヤニヤして視点が定まらねぇヤバい野郎だった。


「すぐ出来るタイ語」とゆうタイトルの本をもらった。


おっ、おう・・サンキュー。。


そして夜犬が妙に多い。


もし狂犬病のワンコロに噛まれたら死亡率ほぼ100%だってさ・・・・。


日本で予防接種受けときゃよかったかな。。


それでも夜道の一人歩きは避けようみたいな事がガイドブックに書かれていたけど全く気にしなかった。


あんなうす暗い部屋で毎晩、どうしろってんだ!?(笑)


夜はいつもこんな感じだった。


こんな感じで僕はタウンでの一週間を過ごした。


ハジャイ行きの出発前夜は勿論、寝れる筈がなかった。


つづく