エリエールレディス二日目、横峯さくらプロは前半(イン)3バーディー1ボギーでスコアをカットラインの2アンダーまで戻して折り返した。顰蹙覚悟で書くが私はこの後の展開を「ボギーを一つ打って予選通過に1打及ばず」と「ボギー1個の後バーディーを取ってスコアを戻し予選通過」をそれぞれ確率4割、「スコアを一つ二つ伸ばして上位進出に望みを託す」が2割と予想した。
しかし結果は何れでもなく、パーを並べたアウトのスコアの中にたった一つ付いた■のマーク(トリプルボギー)で遭えなく予選落ちということになった。
6番ミドル。距離はあるが、この日決して難易度が高かった訳ではない。OBを出したのでもない。竹田さんの応援実況を読ませてもらうと、ドライバーナイスショットに続くFWからの第二打をグリーン横のバンカーに入れ、下り3㍍に3オンさせたもののそこから4パットしてしまったということのようである。
どうでもよい自分の話を敢えて持ち出すと、4パット二度を含めハーフ27パットを費やしたのはつい10日前のこと。それは自分にとって別に珍しいことでもなく、ましてや比較の対象などになるはずもないのだが、プロの場合は魔物に魅入られたような感覚だったことだろう。ボギーでもトリプルでもカットラインを割ることに変わりはなく、トップから10打差の予選通過自体も最早意義の薄い状況とは云え、メンタル的なダメージは大きかったのではと危惧する。続く上がり3ホールをパーで収めたところにややホッとはしているが。
それにしても、パットである。これも竹田さんの実況によると、この日も「届かない」「弱くてカップ前で切れる」「強いとフックラインもスライスラインも曲がりきらず抜ける」と混迷状態。端的に言うとタッチ自体が定まらない、そしてタッチとラインが合わないということになるのか。
考えてみる。一体何時頃から今の独特な素人目に強弱の加減も難しそうなパッティングスタイルになったのか?ユーチューブ等を見ると、米国ツアーに行く頃或いは行ったばかりの頃は普通に引いて普通にフォローを取るオーソドックスなストロークである。フェース角・アタック角・打点・ライジング等の要素が極めて優秀と解析されている。アッパーに見えてもデータ的にはアッパーではないとも。大方の手本にもなりそうな打ち方である。現在はどうか?
横峯パパ良郎氏の発言「ゴルフを始めた頃からパターイップス。上りが打てない。下りが天才的だからやれている」。イップスの定義や概念も曖昧で、良郎氏の人となりやさくらさんとの親子関係を考えると鵜呑みには出来ないが、根源的な課題が米国ツアーの過程で今の姿をとって現れているという見方も出来るのかもしれない。いずれにせよ、必ずしも10年前のスタイルに立ち返るのではないにせよ今の状況は再び変えていく必要があるのではないだろうか。