経済産業省商務・サービスグループ サービス政策課は、
産業競争力強化法に基づく「グレーゾーン解消制度」を活用して照会のあった、
フォトウェディング等におけるヘアメイクサービスに係る美容師法の取扱い(出張美容)について、
2017年8月15日出張美容はできないと回答しました。
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美容所以外で行う出張美容については、
「婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に美容を行う場合」と、
美容師法施行令第4条第2号で規定されているが、
要介護者らを対象にした出張美容を認めるなど時代の求めに対応し拡大てきています。
今回の照会は、東京都内の美容室が今年6月30日付けで行ったもので、
①結婚式に先立つリハーサル(式の2週間前程度)におけるヘアメイクサービス(リハーサルヘアメイク)
②挙式をせずに記念写真の撮影のみを行うフォトウェディングにおけるヘアメイクサービス(フォトウェディングヘアメイク)
のサービス提供が同条第2号の規定に含まれるか照会したものです。
照会先の厚生労働省は、①②とも同条第2号の規定に含まれない、と回答。
いづれもできないことが明確になった。
理由は
①のリハーサルヘアメイクについて、2週間程度前のリハーサルは、
通常時間的制約があるとは言えないため、
同条第2号に規定する儀式の直前に該当するとは考えられず、
また、通常リハーサルは社会通念上の「儀式」とは言えないことから、
①の事業は同条第2号の特例に含まれないものと解する。
②のフォトウェディングヘアメイクについて、
当該事業の主目的は、「記念として写真を撮る」ことと考えられることから、
同条第2号に規定する「婚礼その他の儀式」に含まれないものと解する。
サービスグループ サービス政策課では、
「これにより、美容師法における美容所の届出が必要な範囲が明確化され、
新たなサービスに係る事業上のリスクが低減することが期待されます。」としている。
なお当照会事例は、フォトウェディングヘアメイク、リハーサルヘアメイクなどが、
美容師の業務無独占範囲であることを前提にした照会で、
今回この前提を踏まえ回答を得たことにより、
一部の写真スタジオなどで行われている無資格者にヘアメイクなどが否定されたことになる。
札幌市保健所では、写真スタジオで撮影の直前に行われる結髪、化粧等については、
写真撮影に付随する軽微なものに限り、美容を業としているとは判断せず、
美容師法の適用をうけないものとして扱ている。