WOODSTOCK FESTIVAL '69
"愛と平和と音楽の三日間" -Woodstock Music and Art Festival-
ウッドストック・フェスティバルは1969年8月15日~17日までの3日間に渡り、ニューヨーク州サリバン郡ベセルで開かれた大規模な野外コンサート。
30組以上のアーティストが昼夜問わず演奏を続け、入場者は50万人以上と言われている伝説的なイベントだった。
1960年代のヒューマン・ビーインと呼ばれる人間性回復のための集会でもあり、ヒッピー時代の象徴としても有名な出来事だ。
このフェスティバルはもともとボブ・ディランら多くのアーティストが住んでいたウッドストックで行なわれる予定だったが、住民や市当局の反対により直前になってニューヨーク郊外のベセルの農場に会場を変更した。
また、主催者側は当初1~2万人程度の入場者を見込んでいたため、ステージをはじめトイレや駐車場、食料など全てにおいて不十分のまま開催された。
ハイウェイは会場に向かおうとする人々でごった返し、駐車車両に塞がれ交通は完全に停止、食料を運ぶ手段も無く、ステージの演奏を聴けたのはごく一部の人だけだった。
当初は18ドルのチケットを用意していたのだが、この混沌の中ゲートやフェンスが取り壊されほとんどの観客は入場料金を支払わなかった。
その結果、アナウンスで「こいつをいつ言うか考えていたんだが、もう言ってしまおう。今からフリー(無料)コンサートだ!」と流れ、このときに自由という名の風が吹いたのだ。
「これは歴史的イベントだ。お金の問題じゃない。」と。
実際のところ、この現場での収益は全く無く大赤字であったが、話題になったウッドストックの記録映画やレコードが大ヒットしたことで最終的には収益にも結びついたと言われている。
どしゃ降りの雨に見舞われ会場は泥沼状態になった日もあり、食糧不足の問題も深刻だった。
そんな中、人々は食べ物やアルコール、ドラッグを分かち合い、食料不足を聞いた地元住民達によって数千個のサンドウィッチが空輸されたりもした。
また、アメリカの根病といわれている人種差別や精神的拒絶は全く無く、この3日間に暴力や犯罪が1件も記録されなかったことも有名な話だ。
交通事故による死者が2名、病人5,000人、出産2件という異例のハプニングは、時代を象徴する出来事として取り上げられ世界中にインパクトを与えた。
観客がお互いを助け合い、このフェスティバルを成功させたとも言えるんだ。
出演アーティストもそうそうたる顔ぶれで、ジミ・ヘンドリックスをはじめ、ジャニス・ジョップリン、スライ&ザ・ファミリーストーン、ザ・フー、グレイトフル・デッド、サンタナ、テン・イヤーズ・アフター、ザ・バンド・・・。
ちなみに出演予定だったジェフ・ベック・グループがこの前日に解散してしまい、そのピンチヒッターとして抜擢されたデビューしたてのサンタナはウッドストックがきっかけで一躍有名となったんだ。
ベトナム戦争による反戦の風潮の中、世界平和の祈りと愛を音楽に託し、何十万人もの人々が"幸せな時間を共有した”3日間。
ウッドストックを締めくくったジミ・ヘンドリックス、彼が登場したときにはもう4日目になっていたため、会場には数百人しか観客が残っていなかった・・・
でも、最後にギターで弾いたエキセントリックなアメリカ国歌「星条旗よ永遠なれ」は会場に心地良い余韻を残し、輝かしかったドワイルドな60年代に区切りが付いた瞬間でもあった。
そして、ベトナム戦争と共にヒッピー幻想の終焉と崩壊、新しい時代に切り替わったんだと思う。
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