取り敢えず最後まで観たしあれこれ考えながら最終話からまた観ることにした。


ヒロインであるヘスは心臓の病に掛かっている。

そして大切な愛する人の赤子を身籠ってもいる。

命を削ってお腹の子どもを育てるのだ。


現代医学においても病を持つ女性の妊娠出産は厳しい。

循環器の医師は妊娠を止める。

だがその言葉を裏切って女は母になろうとするのだ。

なぜ?

理解ができないわけではない。


だがなんだな、夫族は何を考えているのだろう?

恋した女が心臓病をかかえていても愛している。結婚したい。共に暮らしたい。

そこまではいい。

その上、命がけで子どもを産ませるのか?


妻にだけリスクを負担させるのか?

出産はその後も重労働が待っているのだ。

はっきり言うならどうしてパイプカットをしなかったのだ?

なにもかも欲した、妻の命をかけて。


妻は替えがきく。男なら若い妻に子どもをつくれる。

無意識に妻亡き後の計算をしてはいないか?


私の根性が曲がっているのかもしれない。

もちろん、現世で夫など信頼さえしていない。

だけど恋ではなく愛は信じたい。

だから少しばかりドラマや漫画や小説の中でふっとため息をつく。


「麗」の中で自分の恋心を隠し友として最後までヒロインのために手をつくし気を配り努力をし耐えていたジョンが一番好きだ。


一番好きな恋の形を演じてくれた役者さんは現実にはかなりのスキャンダルをおこしたようだ。

この作品から華やかな未来へ突き進む人。

過去の黒歴史を暴かれて転落する人。

それでも先は長いし結末は人間には計り知れないのだ。


くさるな、自分を投げ捨てることなく大事にしろ。

なんて自分に出来なかったことを婆さんは若者に言いたがるもんだ。

これもまた自然体。