その日は全くもって眠れなかった。

いつもなら、2〜3時間おきに目が覚めながらも

浅い睡眠が取れていた。


21時には寝床についたが、足は冷え切り

激しい動悸がうるさい。自分を恨み、呪う思考回路が永遠にぐるぐるぐるぐる同じところで回り続ける。


起きてトイレに行き、炭酸を飲み、

また寝床につく。寝れなくて、また起き、トイレに行き、炭酸を飲み、寝床につく。


気持ち悪くてご飯を食べることができないが、

不思議と炭酸だけは飲めた。爽快感を求めていたのかもしれない。

この時の三ツ谷サイダーの味は忘れない。

喉越しはいいが、甘味料の味が少しだけ喉に残る、爽やかさとねちっこさが共存する味。


どれだけ飲んでも喉はたまらなく乾いた。

心も体もずっと乾いていた。


寝れなくなった私は、また部屋の徘徊を始めた。

6畳の狭い部屋を行ったり来たり、辛いです、

辛いよ、助けてください神様…と言いながら、

涙も流すことなく力の抜けた虚な顔で歩き続けた。


気づいたら一睡もせず明け方になっていた。

歩き続けたので足は棒のようになっており

寝ていないので脳も働かず限界を感じた。

当然仕事は行けないと思い、律儀に休む連絡をした。こんな時にも私は真面目だなと鼻で笑った。


そして、今日死のうと決めた。


生きていても苦しいだけ。

このような死んだ心で生きていても

死んでいるのと変わらない。

むしろ、死んでこの苦しみから解放されたい。


人に迷惑をかけたくない一心の私は

首吊りを実行することに決めた。


もういい。死ねたら何でもいい。


家にロープなんてものは無いので、延長コードを使うことに決めた。頑丈だし、千切れない。


部屋干し用の器具(吊り革のような形)に延長コードを引っかけ、テレビ台に立った。

ここから足を外せば、死ねる。


短い人生だった。辛いことばかりだった。

やっと幸せになろうとしてたけど、神様は意地悪で、またドン底に叩き落としてきた。

こんな人生だけど、やっぱり家族や友人、恋人には感謝している。愛してくれてありがとう。


大切な人達からしたら

「どんな姿でも生きていてほしい」と思うんだろうな。

でもね、私が私を認められなくなったら

もう終わりなんだよ。


家族が泣く姿を想像して、テレビ台から降り、

また自責の念でテレビ台に登ってコードを首にかける。何度も繰り返して、気づけばお昼になっていた。


昨日の昼から何も食べてない。

死ぬエネルギーのために無心でカロリーメイトを

頬張った。今死ぬために食べてるんだ、私。

あんまり食べると、死んだ後に色々出てきちゃうから嫌だな。


相変わらず味はしなかった。


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