折立に到着。

いよいよ歩き始める。

バスからのさわやかな景色にたくさんのパワーをもらい、意気揚々と出発する。



・ ・・が・・・

すぐに息があがる。

足が前に出ない。

荷物がずっしりとくいこんで重みを増していく・・・


おかしい。

明らかにいつもと何かが違う。

荷物だって、たしかに軽くはないけど、だからと言って初めての重さではない。

NZだって、昨年の大雪山縦走だって、ふつうに背負って歩いたこの重さのこのザック。

靴だって、こんなにこんなに履き慣れてる。

なのに、歩けない・・・



縦走を始めてまだ数年。

でも、基礎体力はそこそこあるし、体育会系で培った気合いと気力は、そんなに柔じゃないと自負している。

歩き始めてまだ30分。なのに、早くもめげそうなこの重さ。

歩くのもやっとなくらいの重たい荷物を持って、8日間も縦走できるんだろうか・・・

むくむくと不安が頭をもたげる。

軽快に足を進める相方の後ろ姿を遠くに見ながら、涙が出そうになる。

大げさにきこえるかもしれないけど、

ほんとにほんとに、今回は無理かもしれないと思うだけで、泣きたくなる、情けないくらい弱気な自分。

それでも、帰るとは言えない、言いたくない。


とにかく1歩1歩、足を前に進めるだけ。


いつもはほとんどとらない休憩を、かなり多く入れてもらえているのだけが、とりあえず救い。

きっと相方の目にも、よほどバテバテに映っていたのだろうと思う。

こんなんで8日間大丈夫かな~、と内心ヒヤヒヤだったんだろう。



写真なんて撮る余裕があるはずもなく、この日の道中の写真はたったの1枚。

それは、ずっとずっと見てみたいと思っていた、ギンリョウソウの実。

大好きなギンリョウソウだけど、実がなっているのは一度も見たことがなく、

以前ブログで紹介されていた方の写真を見て、いつか出会いたいと願っていた。


イメージ 1  
ギンリョウソウ(07年6月撮影)

イメージ 2
今回出会った「目玉の親父」



まるで、励ましてくれているかのようなタイミングでの出会いに、

元気をもらって、再び足を進める。




地震により変更を余儀なくされた富山への道のり。

不可抗力とは言え、寝不足を甘く見ていた自分、体力を過信していた自分を反省。


雲ノ平に少しでも早く着くため、この日は薬師岳山荘まで一気に上がってしまう予定だった。

でも、このまま進むには、わたしの体力と弱気の虫が・・・

太郎平での幕営を相方に頼み、しっかり睡眠をとることにする。



大丈夫。明日にはきっと元気になっているはず・・・