ショートストーリーを作成
物語にして皆さんにお届けします的なブログ始めます
字数にすれば多くても1000文字ほど
だいたいが5〜700字程度で収まる読むのに3分もかからない
超短編になると思います
今回はぱるるのお話、舞台は和菓子の志むらです。
志むらの枝豆ずんだとからあげくんとこの世の終わり
~ paruru diary short story
「オーディジョンは受げだほうがやっぱぢ良いのがだ?」
もごもごしてて、ちゃんと聞こえるか聞こえないかのような私の声
口の中には和菓子志むらの枝豆ずんだのモチモチ白玉がほっぺたが膨らむ程にいっぱい入っていて唇だけがなんとか動かせる状態だ。
それでも私の傍らにまるでボディガードのように張り付いて座っているマネージャーさん(女)ははっきり聞こえたようで
「もちろん受けてもらったほうが事務所としては..」
「助かるってこと?」
そうですねとこちらを見ずに軽く頷いてから足元に置いていたグッチのボストン バッグを弄ると中からA4のごついファイルを取り出した。
おいおいまたアナログかよ。どこまで昭和なんだよあんたは。。
もちろんそんな私の声なんぞはおくびにも出さず眉に皺だけを寄せて見守る。
「そこそこの知名度のある女優さんは」そう言いながら
厚さは5cmはゆうにあるファイルを太くて逞しいその親指でペラペラとめくっていく
「受ければ受けるほど採用される確率は上がるんですよね」
「ふーん。そうなの」
そこそこの知名度のある女優さん。
そこそこのというところが如何にも私を言及してるっぽい。
自分で言うのも何だけどさ。
「それに夏はオーディションの季節で各局やってるし
ドラマのロケって夏場は敬遠されるでしょ、余程のシチュエーションが夏でない限り女優さんはオフになるから。そこを狙ってね」
「ふーん、そうなんだ」
聞きながら何気に口元に持ってきたスプーンが鼻の穴を直撃
はふぅってなりながらもそこは堪える。
なんだよ、長いじゃねぇかよ今日の志むらのスプーン。。
「ちょっとぉ、聞いてますぱるさん」
「ぜんぜん聞いてますけど」
聞いてなかったけど、
この人の話はだいたいが繰り返しなのでもっかい聞けば何とかなる。
「だからぁ、ダイエットもうちょっと頑張ってほしいって言ってるんですよね」
ギクリ。そ、それは。。。
「特にコンビニのファストフード系、からあげくんとか揚げ物系ね
あれは絶対やめてもらわないと」
な、何ということだ。
こ、こいつ、自分の言ってることがわかってるのか。
「お願いしますね。食べたのに食べてないってしら切ってもだめですよ
whooで位置情報は把握してるし逐一買ったものや行動はチェックしますから」
お、鬼かこいつは。ぜ、絶対末代まで呪ってやるぅぅぅ。。。
こうして私の夏は悲劇的な終わりを迎えた
からあげくんを食べれない夏なんてもうこの世の終わりだ。
𓂃𓈒𓂂𓏲☆.・𓂃𓈒𓂂𓏲☆.・🐔𓂃𓈒𓂂𓏲☆.・𓂃𓈒𓂂𓏲☆.・