デザインの引き出しが少ない、いつも似たようなパターンになってしまう。
そう感じたことはないでしょうか。
チラシにはチラシの、バナーにはバナーの「だいたいこういうパターンだよね」というものはありますが、いつも同じパターンだとなかなかクオリティが上がりませんよね。
私なりのヒントをお伝えしますと、例えば「バナーデザインの引き出しがない」と感じた時、一生懸命にバナーデザインの本や、バナーデザインのサンプルばかり探していないでしょうか?
それはある意味、正解ですがあまり目新しいデザインに出会うことがありません。
特にバナーは、人物はここ、キャッチコピーはここ、あしらいはこんな感じと似たりよったりになりがちなので、それをトレースしてもなかなかデザインの引き出しは拡がらないんですよね。
バナーデザインの引き出しを増やしたいからといって、バナーデザインだけを調べるのではなく、雑誌や書籍、カフェなどに置いてあるチラシやパンフレット、街中のポスターや広告、コスメコーナーのポップなど、ありとあらゆる広報宣伝に関する媒体に目を光らせましょう。
私はよくコスメコーナーのポップを写真に撮ります。
娘と一緒に出掛けると必ずアインズに立ち寄ります。
雑誌ではフォント使いやあしらいを学びます。
番号のフォントや強弱のつけ方など
おしゃれなアンダーラインの引き方、フォントサイズや色、レイアウトなど
デザイナーは、日常にある全てをデザイン視点で見ていく必要があります。
目の前の与えられた仕事に関することだけではなく、日々目にしているもの全てにデザインがあるという意識で物事を見る習慣をつけていきましょう。
デザイン会社に勤めている場合、どうしても与えられた仕事をこなすことに集中してしまいがちです。
私はデザイン会社に勤めた経験はありませんが、社会人経験が長いので組織に所属して働く事のメリットもデメリットも深く体感しています。
職種がなんであれ、組織に所属するということは、ある種決められた枠の中で働くわけで、そこで独自性を出そうとしても限界があります。
組織やチームで仕事をする良い点は、先輩や後輩と協力しあえたり、お互いに学びがあったり、苦楽を共にしたあとの達成感を共有できることです。
その中で成長を感じていくこともできると思います。
一方で同期や先輩と自分を比較してしまったり、後輩より自分が劣っていると感じてしまったり、与えられた仕事の範囲でしか個性を発揮できないなどの点もあります。
そうした中で、みんなと同じことをしていたのでは成長は頭うちになってしまうでしょう。
組織に所属していながらも、その中で個性を発揮していくには、視野を広く、視座を高く持つことです。
同じ土俵で戦おうとするから苦しいので、あなたにはあなたにしかない独自性がどこかにあるはず。
デザインの引き出しがないというのは、本当の悩みではないのかもしれません。
あなたは本当はどんなデザイナーになりたいのでしょうか?
どんな強みがありますか?
何が好きですか?
それを今の会社で発揮できますか?
目先の悩みというのは、実は本当の悩みではなく、全く違うところに根本的な悩みが隠れていることがあります。
デザイナーは行き詰ってしまうと、本当にアイデアが浮かばず、やる気も出ず、締め切りに追われて焦るばかりで、一向に形になりません。
焦って作ったものは当然ながら、出来上がったものにも雑さが出ます。
そうすると周りからの評価が落ち、またさらに落ち込むという悪循環にはまってしまいます。
そんな時は一度、勉強することから離れて、全く違う活動をしてみると良いと思います。
散歩でも運動でも、電車で少し遠くへ行ってみるでも何でも良いです。
まとめますと、デザインの引き出しが少ないと感じた時の対処法は2つ。
①一つの分野にこだわらず、視野を広く持つこと
②肩の力を抜いて、全く違う事を体験し、心の風通しを良くすること
悩みを点で捉えないことです。
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