江戸川乱步全集 恐怖奇形人間
Horror of a Deformed Man
1969年
監督:石井輝男
主な出演者
人見広介/菰田源三郎 ・・・吉田輝雄
秀子/初代・・・由美てる子
菰田丈五郎・・・土方巽
菰田とき ・・・ 葵三津子
菰田千代子 ・・・ 小畑通子
静子 ・・・賀川雪絵
蛭川 ・・・小池朝雄
猛 ・・・近藤正臣
美枝 - 英美枝
坊主・・・由利徹
明智小五郎・・・大木実
簡単なあらすじ
精神病院に監禁される人見広介は逃亡を試み、自分の出生の秘密を確かめるべく謎の島に乗り込む。島には父である菰田丈五郎が住み込み、奇形人間を作っていた。ある女と愛し合った広介に衝撃の事実をつきつける丈五郎。明智小五郎に犯罪を暴かれた丈五郎と広介の最期は?
レビュー
1969年公開当時はR-18指定だったが、ソフト化に伴いPG-12指定とされた当作品。石井輝男監督がメガホンをとった異色作
「江戸川乱步全集」とあるが、大筋は「孤島の鬼」。「パノラマ島奇談」「屋根裏の散歩者」「人間椅子」「白髪鬼」から断片的イメージを盛り込ませた作品となってます
江戸川乱步好きにはたまらない作品です。そして笑えるシーン満載です。一つ一つ挙げていきますね
① 冒頭の人見広介監禁
「俺は何でここにいるんだ?」なんて思っている人見広介。回りには同じく監
禁?されている裸の女たちが...。いきなりやってくれるなー石井監督(笑)
② 死体を見つけた坊主と医者
菰田源三郎になりすまそうとし死んだふりをする人見広介。見つけた坊主の由利
徹さんが笑えるんですよね。医者との絡みシーンも爆笑
③ 菰田丈五郎の登場
演じた土方巽さん、やっぱり怪演してます(笑)。海岸を体をくねくねしながら
歩くシーンはもう、一生記憶に残ります
④ 椅子の中にもぐりこむ執事の蛭川
蛭川を演じたのが小池朝雄さん。人間椅子となった小池さんの変態ぶりは、刑事
コロンボもお手上げです
⑤ 映画館で観てたら立ち上がって拍手大喝采
「おかあさーん」の声が響き渡るラストシーン。思い出しただけで笑いが止まり
ません。このはちゃめちゃぶりに拍手大喝采
まだまだあるんですけど笑えるシーン満載の当作品、観て大爆笑してください。明智小五郎が謎解きに現れますが、そこはどうでもいいですね。家族で観るのはお薦めしませんが、気心知れ合った恋人同士で見るのも楽しいんじゃないですかね