朝イチのゲームセンターは人もいなく、ゲームのデモンストレーション画面から効果音が時折流れ、

そして「アメリカ横断ウルトラクイズ」のただ時間切れの音が響いていました。

ハイスコアランキングには、大抵同じイニシャルが並んでいました。

勿論夜中プレイしていた人の訳ではなく、開発者などの名前が書かれていたのです!

 

 というわけで、今回は開発者さんにスポットを当ててみたいと思ってます!!

タイトーさんの初回スコアラーには必ずと言っていいほど

MTJ」というイニシャルがランキングされてました。

すごいプレイヤー!ではなく(まあ、とてもすごい方なのですがw)、

タイトーさんなどでゲームを作っていた三辻富貴朗(みつじ ふきお)さんのイニシャルだったのです。

かつて「バブルボブル」という今でもタイトーのマスコットキャラといえる「バブるん」「ボブるん」が

活躍するゲームを作った方であります(みどりの恐竜と空色の恐竜のキャラクターですね)。

 

 バブルボブルは仲間を助ける為に全100ステージをクリアする、ステージクリア型のゲームでした。

最下層にいる「スーパードランク」というボスを倒し、恐竜にされた呪いを解く!というもの。

なのですが、実は二人でプレイしないとエンディングを迎えられないのです!(あ、ネタバレ!)

そう言えば同じようなゲームで「フェアリーランドストーリー」があったのですが三辻さんは

開発に関わって無いのかな?なにせ、どちらも同じアイテムが登場するのですよ。

また登場キャラクターの「もんすた」やタイムアップキャラ「スカルもんすた」は「ちゃっくんぽっぷ」

ってゲームのキャラクターが元になっていると思います。タイトーゲームのアピールだったのでしょうか?

 

続編の「レインボーアイランド」は人間に戻った二人が囚われた仲間を救出するストーリー。

攻撃は方法は「虹」!直接ぶつけたり、虹を落とした衝撃で敵を倒すのです。

道中ではバブルボブルでもおなじみのアイテムが登場し敵にダメージを与えてくれました。

敵を倒すとダイヤモンドが現れ、七色のダイヤモンドを揃えるとエクステンド!

そしてこのダイヤモンド、赤色から順番に集めると、、、、

そう、条件を満たすと隠し扉が現れてパワーアップアイテムを取ることが出来たのです。!

その効果は、ミスしてもパワーアップが継続する!というものでした。

そしてこの隠し扉の部屋はそこに描かれている謎の文字が話題になったのです。

後日ゲーメストでも公開になりましたが、この文字を読み解くと、

いきなりパワーアップ状態から始められるというものでした!!驚きでしたねー。

(バブルボブルもそうだったのですよ!)

ウチも試して、成功して勇んでプレイしましたが!

クリアなんて出来ませんでしたよ、、、、

また全ステージをコンプリートすると隠しステージも現れるのです!「ダライアス」だったり

「フェアリーランドストーリー」だったりと。「アルカノイド」ステージは笑えました。

後に「レインボーアイランドEXTRAバージョン」も発売され、息の長いゲームになりましたね。

 

 「サイバリオン」を作ったのもこの方です。トラックボールを操作して、龍型自機「サイバリオン」を操り、

ステージクリアをしていくもの。トラックボール操作は難しかったですし、武器は口から吐き出す炎だけ。

でも面白かったのはマルチストーリーだったこと。

ストーリーに沿ってミッションをクリアしたり、失敗したりして、ストーリーが分岐してエンディングも

変わるのです。その数は100通り!あったとのこと(ゲーメストより)。

 

 タイトーを離れプログラマーとしてUPLから「オメガファイター」というシューティングを発売しました。

その後はフリーになって後進の育成に力を注いでいたそうです。

そう言えば月刊ゲーメストでも「MTJのゲームプログラミング講座」というような記事をかいていましたね。

その頃の自分は攻略法や新作ゲームにしか興味なかったので、読み飛ばしちゃってたのですが、、、

きっと今後のゲーム業界のための人材育成の事を考えていたのですね、きっと。

 

三辻さんは2008年に他界されてしまいました。

友達からその話を聞いて、とても残念だったと記憶してます。まだ48歳だったとか。

それから10年以上たった今、そのお弟子さん達はどんなゲームを作り上げたのでしょうか?

アイデアの沢山の詰まったゲームですかねー?いろいろ変わりましたが、

ゲーム業界はまだまだ面白いですよ!