みなさん、こんにちは。
福島直樹です。
前回は自己PRについて考えてみました。

前回のポイントは、

・300~400字、あるいは1分程度の自己PRというのは、さほど違いを感じられないことが多い
・興味深いのは似た様な1分程度の自己PRをしゃべっていても、Aさんは内定し、Bさんは落ちてしまうということがあるのです。
・面接では自己PR→面接担当者から質問→学生の答→また質問→答える、、、。と続くが、答がAさんとBさんでは違う。そこに説得力の差が出る。
・つまり自己PRが重要というより、ポスト自己PRが重要。あるいは自己PR+αが重要


●自己PR+αを鍛えるためにはどうするか?
短い自己PRを書いて思考停止してしまっては、いけません。その先まで考えておくために、「5X5のQ&A」という作業をおすすめしたいのです。


●「5X5のQ&A」とは何か?
・ 友人、知人、親兄妹の誰でもよいからペアになります。(3人一組でもよい)
・ 例えば田中さんの自己PRを吉川さんが読みます。
・ 田中さんの自己PRについて吉川さんは、5つの質問(質問a~質問e)を考え、質問します。
・ 田中さんは5つの質問をメモしながら、答えてみます。
・ 今度は質問aの答(田中さんの答)について、吉川さんはさらに質問(a2)をします。
・ 田中さんの答→さらに質問(a3)→答→質問(a4)→答→質問(a5)→答
というふうにやってみます。


●「5X5のQ&A」の事例
自己PR
「私は一度始めた事は最後まで諦めない人間です。居酒屋のアルバイトではお客様の様子を常に見続け、気配り、目配りを欠かさずやってきました。お客様から声をかけられる前に自分から声をかけることにこだわってきました。人見知りという欠点も克服することができ、最後まで諦めない事で、必ず結果が出るということを実感しました。御社でもこの考え方で仕事にうちこんでいきます。」


●5つの質問
質問a「どのような目的意識で居酒屋のアルバイトに打ち込んで来たのですか?」

質問b「気配り、目配りについて具体的に教えて下さい」

質問c「声をかけられる前に自分から声をかけることにこだわったのはなぜですか?」

質問d「必ず結果が出る、というのは、どのような結果が出ましたか?」

質問e「ここで学んだ事は仕事でどのように活かす事ができますか?」


●深く掘る質問(X5の質問)
質問a)「どのような目的意識で居酒屋のアルバイトに打ち込んで来たのですか?」
答「何かに打ち込みたいと思っていたからです」

質問a2)「なぜそう思ったのですか?」
答「打ち込む事で自分が成長できるのではないかと思ったからです」

質問a3)「ではどのように成長できましたか?」
答「アルバイトとはいえ、お客様からすれば関係ありません。何か問題が起これば、店を代表して謝る必要もあり、責任感も身に付いたと思います。」

質問a4)「責任感が身に付いた、について具体的に説明して下さい」
答「はじめは言われた事だけやればいいと思っていたのですが、あるお客様に怒られた事と、ホール、キッチン、レジなど全ての仕事を経験した頃から考え方が変わりました。次の行程のことを考えて仕事をすることで、仕事はスムーズにまわり、またお客様も満足していただけるということに気付いたのです。」

質問a5)「お客様に怒られたことについて、具体的に教えて下さい」
答「はい、料理を出すのに時間がかかり、二度ほど『まだですか?』と聞かれていたのですが、キッチンとの連携が悪く、40分ちかくお待たせしてしまいました。ホール係の私としては『キッチンは何してんだよ。俺は悪くないのに、なぜ謝らなきゃいけないのだ』という気持があり、それが態度に出ていたようです。お客様は最後に怒りだして『もういいよ』と言って出て行かれてしまいました。」


●「5X5のQ&A」のメリット
この作業には4つのメリットがあります。

1、 自己理解が深まります。(質問されて答えられないことに気付きます。そこがあなたの弱点ということになります。重点的に自己分析しておきましょう)

2、 面接対策になります。(このように25の質問を事前に考えておけば、ほとんどの面接担当者の質問が想定済みということになります。本番でも気持に余裕が出ます)

3、 質問する事の難しさに気付きます。(面接担当者の考え方、気持がわかるようになります。自分のことを客観視できるようになるでしょう)

4、 エントリーシート(自己PR・志望動機など)の内容がレベルアップします。(書類選考にも落ちにくくなるでしょう)


ということで、自己理解、エントリーシート、面接と就職活動の重要局面において、大きな効果が期待できます。
実際に番組にでも出ていた女子学生、佐久間さん(外資系ITメーカー内定)もこの作業をやり、「すごい効果的でした」と言っています。

ぜひみなさん、「5X5のQ&A」に取り組んでみて下さい。そして自己PRといううより自己PR+αのレベルをあげてみましょう。

ではまた!


みなさん、こんにちは。
福島直樹です。
番組では自己PRについて考えてみました。その中で印象的だったのは以下のようなことです。

・ 企業は自己PRにさほどこだわってはいない。
・ 自己PR以外のところで魅力が伝わってくることはいくらでもある
・ 学生は自己PRを言わなければ気が済まないようなので、あえて聞いている場合もある。



●自己PRがすべてではない。しかし、、、
要は何らかの形で、あなたの魅力が伝われば、それで問題はないということです。ただ、そうは言っても多くのエントリーシートでは、

「学生時代にうちこんだこと、学んだこと」
「自由に自己PRをしてください」
「あなたらしさを発揮した経験を具体的に教えて下さい」


といった質問がされます。またそれについて面接で聞かれる事も事実です。よってこれらの答を考えておく必要はあります。
多くの学生は上記のような質問の答を総称して自己PR的な質問と考えているようです。


●「自己PRは1分でまとめろ」というアドバイスは本当か?
ですから、エントリーシートに記入する内容、面接でしゃべる内容については事前に考えておく必要はあります。ところがここで問題が起きるのですよ。

先輩やノウハウ本の就職アドバイスの中には、
自己PRは1分間で簡潔にしゃべれるようにまとめておけ。
45秒程度が一番聞きやすい時間だから、それ以上しゃべるな

というものがあるようです。


●1分でまとめることより、状況に対応できることが重要
これは一概には言えませんが、時間の短い面接(集団面接、一次面接など)ではダラダラしゃべると嫌がられる場合もありますから、そういう場合には有効かもしれません。
しかし30分の個人面接というような場合であれば、2分程度しゃべったところでまず問題はないはずです。
また、学生の話が興味深いものであれば、3分しゃべっても問題ないでしょう。面接担当者はもっと話を聞きたいと感じているはずですから。
つまり状況に応じて対応することが大切であり、そのような配慮ができる学生が魅力的なわけです
ですから、あらゆる面接において自己PRを1分程度にまとめることが有効かどうかは疑問が残ります。


●将来の仕事の状況を考えればポイントがわかる
企業は仕事で活躍してくれる学生がほしいわけです。仕事の状況を考えてみれば自然と答えはわかります。
お客様にプレゼンテーションをする、商品を説明する時に、常に1分で説明しなければいけない、ということはないでしょう。
お客様がもっと詳しく話を聞きたいようであれば、長く話をする。飽きているようであれば、簡潔にまとめる。
つまり状況に適切に対応することが仕事では必要になります。面接で自己PRを話す時も同じ事です。


●1分程度の自己PRをつくって思考停止する学生
さらに問題なのは、1分間の自己PRを作成し、そこで思考停止してしまう学生がけっこういることです。
300~400字程度の自己PRを完成させ、
「できた!いける!何度も書き直したし、先輩に見てもらったし、これを面接でしゃべれば大丈夫だ」
そこで考えが止まってしまい、それ以上考えないわけです。


●1分程度の自己PRではあまり差がつかない!?
ところが、面接担当者の側からすると、1分程度の自己PRというのは、さほど違いを感じられないことが多いのです(もちろん例外もあり)。
300~400字程度というのは短いですから、あまり違いが出ない事が多い訳です。
さらに興味深いのは似た様な1分程度の自己PRをしゃべっていても、Aさんは内定し、Bさんは落ちてしまうということがあるのです。
1分程度の自己PRをしゃべり、その後、面接担当者から質問が来ます。学生は答える。また質問が来る。また答える。(冒頭に1分程度の自己PRをしゃべらせず、エントリーシートの自己PRについて質問をしていくこともよくあります)


●自己PRよりその後のQ&Aが重要
AさんとBさんでは、答が違うわけです。そこで大きな差がつきます。
だから自己PRが重要というより、ポスト自己PRが重要なんです。あるいは自己PR+αが重要と考えてみて下さい。

ではポスト自己PR、自己PR+αをどう考えるべきか?どのように準備すればいいか?そこがポイントになります。
それは次回詳しく説明します。

ではみなさん、またお会いしましょう!

みなさん、こんにちは。
福島直樹です。
今回は業界研究、企業研究について考えてみましょう


●業界研究、企業研究では何をしたらいいか?
一般的に業界研究、企業研究では次の様な事をしますね。

・ 志望企業のウエブサイトを見る
・ 日経ナビなどの就職サイトを見る
・ 大学の業界、企業説明会に参加する
・ 企業のセミナーに参加する
・ OBOG訪問をしてみる
・ 業界本(一業界を一冊で説明している書籍)を読む



●業界、企業研究の目的とは何だ?
「業界、企業研究では何をしたらいいのかわからない」
という人がいますが、それは上記のようなやり方を知らない、ということではないと思います。
それは「何のために業界、企業研究をしたらいいのか、わからない」ということだと思います。
つまり、業界、企業研究の目的がわからないということなんですね。
業界、企業研究の目的は大雑把に以下の二つに分けられるのではないでしょうか?

1、 志望動機を書くため(短期的な目的)
2、 志望企業(仕事内容)が自分の天職かどうかを確認する(長期的な目的)


●業界企業の悩みを調べてみる
特に重要なのが2の方ではないでしょうか。ところが普通の業界、企業研究では、志望企業(仕事内容)が自分の天職かどうかを確認できないことが多いのですよ。
普通にウエブを見たり、セミナーに参加しても、会社や仕事の長所、魅力しかわからないことが多いのです(もちろん中には正直に問題点、悩みを説明してくれるところもあり)。
だから、意図的に、業界企業の悩み(問題点、課題)を調べてみることをおすすめします。


●業界企業の悩みを知る為に情報源
そのためには社会人向けの情報を手に入れてみることが重要ではないでしょうか?例えば次の様な情報源にあたってみるのです。

・日経会社情報、会社四季報
・ビジネス雑誌(日経ビジネス、ダイヤモンド)
・志望業界、企業に関する書籍
・ 特定の業界、企業の人が集まるSNSコミュニティなど
・ 企業理念を店舗(現場)で確認してみる
  (セキドの弓削さんが言われたいたように、セミナーで聞いた企業の考え方が、支店レベルで実践されているか確認する)

例えば民放テレビ局では以前より野球中継の視聴率が低迷しています。深く研究していけば、このように企業の悩み、課題が見えてきます。


●業界、企業の悩みを知っていることのメリット
業界、企業の悩みを知っている事は次の様なメリットがあります。

1、 通の学生より深く調べている→「それだけ仕事への意欲が高いのではないか?」と面接担当者に思ってもらえる可能性
2、業界、企業の本当の姿がわかる→自分の天職かどうかがわかりやすくなる
3、 面接やESで聞かれる「入社してやりたいこと」がわからない場合、それを「企業の悩みを解決したい」ということにすることができる。(志望動機を書く上で参考になる)


番組の中で、サイバーエージェントの鈴木さんが「情報を提言に変えようと言いました。一つの事例がこのようなやり方だと思います。

みなさんいかがでしたでしょうか?
質問などあればぜひお送り下さいね。
では!