「俺のーーパーンーツーーーー?!」
夏休み真っ最中の山風高校に用務員の櫻井の声が響いた。
その声にぎょっとして辺りを見渡したのは4人の学校職員。
清掃員の大野。
音楽担当の相葉。
化学担当の二宮。
警備員の松本。
4人は何事か?と声のする方へ向かった。
「だからっ!俺がシャワー浴びてる間にパンツがなくなったんだって!
誰だよ!盗ったの!?」
櫻井は、やや興奮気味。
一人ひとりを指さしながら、睨みつける。
「まあまあ、落ち着いてください。
まずは何が起きたのか?を整理してみましょう。
櫻井さんはペンキ塗ってたんですか?」
二宮が落ち着いた口調で話を進めようとする。
「そう!中央昇降口の脇のところのペンキが剥げてるっていうから。
午前中から作業始めて・・・・作業の都合で休み休みしてて。
二度塗りまで終わったのは夕方だった。
かなり汚れたし、汗かいたから、スッキリしたいと思って。
シャワーを浴びて・・・シャワー室から出てきたら・・・
パンツがなかった!
ちゃんと他の脱いだものと一緒にしておいたのに!
パンツだけが!なくなってた!
床にもない。
他のとこに置いたかと、めぼしいとこ探したけどない!
絶対、誰かが盗ってったんだって!
誰だよ!返せよ〜〜〜〜返せーーーーー!
俺のパンツーーーーーー!」
グルっとそこに集まった顔を見渡して。
「相葉先生!?あんたかっ?!」
「え?俺は音楽室で吹部の指導してました!」
「二宮先生!?おまえかっ?!」
「私は校門脇で花に水やりしてました!」
「松本さん!?てめえかっ?!」
「校門のところで警備してました!あ・・運動部の子たちが知ってます!」
「さ・・・大野さんっ!?」
「お・・俺は掃除!掃除してたって!」
夏休み中で教師も生徒も普段よりは数が少ない。
特に今日は町で行われている山の日の祭りのせいか、特に少ない。
活動熱心な部活の部員と顧問の教師がメイン。
櫻井はこの4人の中に犯人がいると考えていた。
☆★
次は〜「夏疾風 大野の推理」
はたして、清掃員の大野は犯人へと辿り着けるのか!?
動機は?アリバイは?
11時にtepoさんのお部屋で!