3〜5は別の部屋で限定でアップしました。
読んでなくても、話はつながると思います。
ざっくりと説明しますと、面接の場面です。
☆★
一通りの話は終わり、面接の終盤。
「ありがとうございます。
この後、まだこの業務に就くという意志がおありでしたら・・
健康診断へ進んでいただくことになります」
女性は頷いた。
「この場で決めていただかなくても結構です。
この予診票と質問票をお持ちください。
これが、健康診断の場所と日時になります。
予診票は健康上の質問。
質問票は日常生活習慣についての質問になります。
健康診断に進む場合は、これらにご記入の上、会場までお越しください。
本日はありがとうございました」
数十人もの面接を終えると、もう、夜になっていた。
今日は、朝から説明会と面接の準備にかかりきりで。
まだ智くんのところに顔を出してなかった。
忙しくなるから、と言ってはあるから、心配はしてないとは思うけれど・・
でも、智くんの顔を見たい。
その場の片付けをスタッフに任せて。
俺は智くんの元に向かった。
建物の入り口の自動ドアを抜けて、智くんの部屋へ向かう。
着慣れないスーツで肩が凝った。
ジャケットを脱ぎ捨てて、ランドリーバッグに入れる。
ネクタイを毟るように取り、ワイシャツも脱いで。
その勢いのまま、裸になり、シャワーを浴びた。
部屋着になり、気分も落ち着いて。
智くんの部屋のドアをノックした。
「智くん、まだ起きてる?」
「翔ちゃん?うん、平気」
中から智くんの声が聴こえた。
ドアを開けると、部屋の中から空気が漏れだしてくる。
智くんが、その風に乗って、俺の元に来て・・・
「お疲れ様」
言いながら、腰に手を回して、甘えるように肩に額を載せてきた。