もしサトママ編444回記念企画 第4弾 
さんぽさん リクエスト
ころぶたさん リクエスト
うさこさん リクエスト


☆★


「ママぁ〜」
仕事終わりに迎えに行った保育所から、らんが勢い良く飛び出してきた。

「らん。ただいま!」
その勢いに負けないように、腰を落として、構える。
僕のちょっと手前でピョンと、ジャンプして、僕に飛びついてくる。
だいぶ、高くジャンプできるようになった。
僕がちょっとサポートすれば、抱っこする位置に飛びつけるようになってきた。

「ママ、あのね・・」

おともだちとの話をしたがる らんをちょっと待って、と制止した。
らんを片手で支えながら、ミタゾノ先生から連絡事項を聞く。
僕より、かなり背が高い先生で・・・
上から目線が落ちてきて・・・ちょっと怖く感じるときがある。
でも・・らんはミタゾノ先生が大好きみたいで。
先生にちゃんと、かえりのごあいさつしてる。

今日は、ちゃんとご飯食べられた?
おもらししなかった?
おともだちとケンカしたりは?
どんなことして遊んだ?

ベビーシッターさんの時はマンツーマンでお世話してもらっていたけど・・・
保育所では、そうもいかない。
おともだちの中に入って、ちゃんと出来るのか・・
僕たちはかなり心配していた。

でも、らんは愛嬌のよさがあって。
先生にも、おともだちにも、すんなりと馴染んだ。


日に日に帰ってからのおしゃべりの中に、おともだちの名前が増えた。




荷物をミタゾノ先生から受け取った。
片手で持つのは・・かなり大変な大荷物。
らんと一緒にして、抱っこする。

「お荷物・・お運びいたしましょうか?」

ミタゾノ先生が親切に言ってくれた。
僕より体格がいい・・けど・・・
女性・・・だよね?
そんな・・大丈夫です、と丁寧にお断りを入れる。

どうせ、車までだしね。


マネージャーさんが車のドアを開けてくれる。
僕の送迎車には、チャイルドシートが積んである。
他のメンバーの車にも、簡易型のが。

らんを抱えたまま、車に乗ると、らんは自分でシートに座る。
シートベルトをしてあげるのは、僕の役目。

カチっと、金具の音がすると、らんのセリフ。

「おねがいちます!」

僕の真似。
マネージャーさんも、それに律儀に返事をしてくれる。


車に乗ってからは、らんの一日の報告が始まる。


「あのね・・おひるねのじかん みほちゃん と おとなりだったの。
みほちゃん らんのこと けったの!
らんがないてたら やよいちゃんが みほちゃんに ごめんしなきゃ!って。
みほちゃん らんにごめんね してくれたよ。
まゆみちゃんね ごはんに にんじんがでたから ないてたの。
らんが せんせいに ないしょで にんじん たべてあげたの」


らんが一生懸命、お話してくれるから・・
僕は安心してる。

楽しく保育所で過ごせてるんだな、って。


「あのね・・・かずやくんがね・・らんのこと すき!って。
らんも かずやくん すき。
ねぇ?ママ?らんね・・・
かずやくんと・・・クリスマスパーティしたい!」

「クリスマス、もうすぐだもんね。
それはパパとお話してみるね」