大学の先生をされていた森良和先生のご著書です。

 

先生とご縁がありまして、書店ではなく直接先生から購入しました。

歴史オンチの私ですから、こういうご縁がなければこの本と出合うこともなかったでしょう。

 

 

三浦按針という方を、皆様ご存じですか?

というか、この名前は日本名でして、

本名はウィリアム・アダムスというイギリス人ですイギリス

 

京急本線に「安針塚」という駅がありますが、この駅からアダムスの供養塔に行くことができます。

話がそれて申し訳ないですが、安針塚には去年まで横浜ベイスターズの二軍の施設がありました。

(パープル=ベイスターズ大ファン)

ファンの聖地でもありますね

 

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時は大航海時代船船船

 

 

1598年、ロッテルダムから5隻の船がビジネスの旅に出かけました。

 

計画では南米からフィリピン、日本、東南アジア、という欲張りな旅行だったようですが・・・・・

 

いろいろあって結局日本に来たのは1隻だけ

 

その船に乗っていたのがウィリアム・アダムス

 

日本に着いたのは1600年ということですから、長い長い船旅でした

 

当時の船旅というのは今の感覚でいうと

宇宙旅行に行くような感じだったのかな~

いや、宇宙旅行よりハードかも?

何しろほとんど生きて帰れないのだから・・・・・

 

 

そのころの日本といえば、

 

1600年、関ケ原の戦い!!銃銃銃

 

秀吉亡き後、徳川家康が徐々に力を発揮し始めたころでした。

そのころの日本に、ヨーロッパの人々はどんな魅力を感じていたのでしょうか?

 

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ノベルではない

 

ノンフィクション??って感じでもない

 

伝記??? 

 

 いや著者は大学の先生をされていたのだから・・・・

 

論文???? っていうほど堅苦しいものではない

 

一体どんなジャンルに分類される本なのか??わからないのですが

 

簡単にいうと

 

たくさんの史料をもとにアダムスの足跡をたどり

 

真実が何であったのか?

 

著者の分析や考察をまとめたもの

 

でしょうか?(簡単すぎてすみません・・・・)

 

 

こんなふうに書くと、歴史書みたいで難しく感じますが・・・・・

 

実際難しいところも多々あります

巻末の参考文献の数がスゴイ!

8ページにもわたっており、その半分は英語の本

著者は大学の先生だから当たり前といえばそうなのですが・・・・・

改めて尊敬いたします

 

でも、わりと読みやすくまとまっており、歴史オンチの私でも楽しめましたハート

 

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今年はアダムスの歿後400年です。

 

日本に来て20年

結局イギリスに帰るチャンスがないまま、日本で亡くなっています。

 

アダムスは非常に優秀な人物でしたので

家康がとても頼りにしていて

本国に帰ることをなかなか許さなかった

家康の外交アドバイザー的な存在として大きな信頼を得ていたようです。

 

江戸時代というと鎖国のイメージが強いですが

アドバイザーを近くに置くわけですから

家康が外国とのビジネスに意欲的だったことがわかります

キリスト教は別として・・・・・

 

 

個人的に興味を抱いたことは下矢印

 

アダムスは20年も日本にいましたので

その間に日本人の奥様と結婚しました。

(イギリスにも奥様と子どもがいました)

 

アダムス以外の船員たちも長い日本滞在中に

 

日本人の奥様を娶ったり

愛人を作ったり

 

子どももたくさん生まれています。

 

今でこそハーフの方は珍しくない時代になりましたが

当時の日本に青い目をしたハーフの子がいたというのは想像しがたい感じがします。

(日本人と西洋人のカップルだと、たいていその子は西洋人っぽい容貌になりますね)

 

そして、その後

 

1639年ころ?

 

外国人とのハーフの子らは日本から追放され

強制的に船に乗せられて外国に連れられたそう

 

日本の鎖国政策が厳しくなったわけですが

 

今では考えられない惨い仕打ち

見ず知らずの土地に連れていかれた母子のその後がどんなだったか?

想像すると胸が痛みます

 

 

最後に・・・・・

 

三浦按針を主人公にしてNHK大河ドラマをやるかも??

 

という話があるようです。

 

按針ゆかりの横須賀市や長崎の平戸、静岡県伊東市、大分県臼杵市が

 

「ANJINプロジェクト連絡協議会」

 

なるものを立ち上げ、NHKに要望書を出したとか?

 

 

https://www.kanaloco.jp/article/entry-206409.html

2019年11月04日 神奈川新聞の記事になります。

 

大河ドラマファンの方、この本を読んで予習をすればよりドラマが楽しめると思います。