シートン動物記 (子どものための世界文学の森)/アーネスト・T. シートン
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先週、一章ずつ毎晩娘たちに読み聞かせました。

シートン動物記の中でも特に有名な、オオカミ王ロボのお話です。

 

実は私、子供時代に読んでいませんでした(;^_^A

あまり動物とか虫とか、好きじゃなかったのです。

私が当時好きだったものは、キュリー夫人やナイチンゲールの伝記とか、バーネットの「ひみつの花園」とか、「若草物語」とか、とことん少女趣味のものでした。

 

ところが、我が家の娘たちが興味を示したのは、動物記です。

それも、表紙がごっつい恐ろしいオオカミの「シートン動物記」です。

 

意外でした(  ゚ ▽ ゚ ;)

 

読み聞かせもあまり気乗りしませんでした。


 

しかし、私の予想に反して、この物語はとっても面白いものでした!

文章自体はとても淡々としたものですが、すっごく面白かったのです!


 

人間 vs オオカミ王ロボ


 

人間の飼っているヒツジやウシを次々と殺すロボ。

人間たちは、ロボを殺そうと試みますが、ロボは賢くてなかなか思うとおりになりません。

 

序盤はロボの圧勝です。万策つきてシートンさんが登場しますが、やはり苦戦します。

 

それでも最後は、シートンさんのわなにはまってしまい、ロボは力尽きて死んでしまいます。

特に、最後の最後、ロボがわなにはまってから死ぬまでの戦いは本当に読み応えあります。


 

投げ縄をものすごい力で噛み切るロボ

憎しみと怒りで緑色に燃えるロボの目

鎖につながれてからも、人間の与える水や肉には見向きもしないロボ



 

最後は人間の勝利で終わりますが、決して後味のよい勝利ではありません。

心では負けたような気がするのです。

 

最後までオオカミとしての誇りを失わなかったロボは本当にすごい!

 

シートンさんは晩年、ロボのいたコランポー平原に近い場所に引越し、最期までそこで暮らしました。それくらいロボとの戦いは、シートンさんの中に深く深く刻みこまれた出来事だったのでしょう。

 

本当にすばらしいお話でした。

 

次は、別の動物記を読み聞かせることにします。