もう1週間前になりますが、ちゃんと6月29日に観に行きました。
客席には、カップルやご夫婦と、私と同年代の女性1人に交じって、親子連れの人もいましたが、
多分、子どもが母親に連れてこられたパターンだよね。
映画の内容は、長い小説の骨だけをうまく取り出して、映画にしたなという感じです。
必要なエピソードはちゃんと拾っているし、削った部分も違和感がないような。
全体的に丁寧な脚本で、良かったです。
物語も、容疑者Xは完全に石神の話だったわけですが(これは、原作もそうなので)、
真夏の方程式は、博士の少年の物語。
小学校の男の子が夏休みに出会った、ちょっと変わった物理の博士とのひと夏の思い出。
映像の色も少し変わっていて、夏休みなのに、どこか物悲しげな感じが出てましたね。
事件の軸となる親子3人の俳優さんたちは、前作の堤、松雪さんにも引けを取らない迫真の演技でした。
特に、ネタバレになりますからいえませんが、最後の取調室の演技は、
パンフレットにも書いてありましたけど、本当に心打たれました。
見る前までは、前作に比べて若干地味に感じてましたが、なんの重厚な人間ドラマになってましたよ。
環境保護か開発かに揺れる玻璃ヶ浦という小さな町で起こった事件。
そこにあくまでもオブザーバーで現れた湯川先生の、最後までオブザーバーぶりがよかった。
それでいて、少年に対する湯川先生流の優しさもありました。
環境についても、事件についても、あくまでも決めるのは本人たち。
すべてを知って判断する。
彼らにも、玻璃ヶ浦にもこれから大変な選択が迫られることでしょう。
それでも、すべてを知ることが、最善の道を選ぶことに繋がると信じて。
それにしても、前作「ガリレオ」から足掛け6年ですか。
改めて「ガリレオ」という作品は、福山さんにとって大切な宝物であり、
出会うことができてよかったと心から思います。
専業で俳優さんをしている方でも、こんな当たり役に出会えるなんて、めったにないのに。
福山さんは、二足のわらじを履いているし、おまけに主演作品は数えるしかないのに。
とても幸運なことだと思います。
そして、私たちファンにとっても、「ガリレオ」は大切な宝物です。