あの“タクシードライバー”のマーティン・スコセッシ監督の最新作

 

映画“ 沈黙  ”を観てきました

 

 

原作は遠藤周作の小説 

 

個人的にこの作品には思い入れがあります

 

高校時代に担任の先生から薦められて読みました

 

とても内容が深すぎて、何故先生がこの小説を

 

私に薦めたのかと自問自答を繰り返しています

 

 

小説は島原の乱が鎮圧されてまもない日本に

 

ポルトガルから布教のために潜入したパードレ(神父)たちの物語

 

そこで目の当たりにしたのはとても残忍で厳しい切支丹狩りでした

 

 

ところで何故、日本はキリスト教を禁止したのでしょうか

 

当時の日本は侍(武家)の時代

 

侍と言う文字は 人偏に寺 

 

書いて字のごとく、お寺やお役所など

 

高貴な人に寄り添うという意味があります

 

 

欧米列強が植民地を求めアジアに進出しました

 

それにキリスト教が大きく関わったと言われています

 

もし他のアジアの国々のように日本に広まったらどうなっていたのか

 

 

生まれた時からその地で一生を厳しい年貢の取り立てから

 

逃れられない切支丹の人々は

 

死んだらパライソ(パラダイス)に行けると信じている

 

信仰のためには殉教もいとわない

 

 

ただこの小説に登場する重要人物キチジローは違った

 

澳門から神父を日本へ導いてくるのですが

 

お金のために奉行所に居場所を密告したり

 

厳しい拷問を恐れ転んで(棄教)しまう

 

それでも彼は神父のもとを訪れて

 

コンヒサン(懺悔)をして許しを請います

 

 

人間のうちなる信仰と苦悩や狡猾

 

 

スコセッシ監督がこの小説に出会ってから28年の時を経て映画化

 

色んなことを考えさせられる作品でした